年金シニアプラン総合研究機構は10月23日、「介護世帯の家計と生活意識に関する調査」について、介護の有無及び男女別に比較した結果を発表した。調査時期は2016年12月、調査対象は35~74歳の厚生年金被保険者及び厚生年金受給者(公務員含む)とそれらの配偶者、有効回答は5,000人。
仕事や職場の満足度を調べたところ、「現在、介護している」男性の満足度判断DIは2.5ポイント、女性は12.2ポイントと他のグループ(介護の経験がない男女、過去に介護の経験がある男女)に比べて低いことが判明。男性は休暇の取りやすさと家庭と仕事の両立の満足度が低く、女性は賃金の満足度が低かった。
現在の生活で精神的ゆとりはどの程度満たされていると思うか尋ねると、生活満足度判断DIが最も高かったのは「過去に介護の経験がある」女性で16.1ポイント。一方、「現在、介護している」男性はマイナス0.9ポイント、女性はマイナス4.8ポイントとともにマイナスとなり、特に女性の数値が低かった。
現在の暮らし向きを聞くと、暮らし向き判断DIは、「過去に介護の経験がある」女性が0.9ポイント、「介護の経験がなく、現在も必要ない」女性がマイナス5.9ポイント、「過去に介護の経験がある」男性がマイナス10.5ポイント、「現在、介護している」女性がマイナス13.3ポイント、「現在、介護している」男性がマイナス14.5ポイント、「介護の経験がなく、現在も必要ない」男性がマイナス15.6ポイントとなり、「現在、介護している」女性は他のグループの女性に比べてより苦しいと感じていることがわかった。