今回のテーマは、カタカナ用語の「キャパシティ(キャパ)」です。「まだキャパある?」なんて言われて、意味も知らずに「はい」なんて答えてしまうと、大変なことになるかもしれませんね。

  • キャパシティの意味を理解していますか

そこで本稿では、「キャパシティ」の意味や使い方について解説します。

キャパシティの意味

キャパシティ【capacity】の意味は、「容量、収容能力」「物事を受け入れる能力、うつわ」で、「キャパ」と略して使われることも多いでしょう。

ビジネスシーンにおけるキャパシティとは

キャパシティ(キャパ)は、日常でもビジネスシーンでもよく使われる言葉です。実際に、どんな場面でどんな状況で使う言葉なのか、まずは、ビジネスシーンにおけるキャパシティの例をあげてみました。

・ホールやイベント会場などの定員(座席数)
・医師が一日に診ることのできる患者の数
・工場が一日に製造することができる生産量
・個人が時間内に処理することができる仕事の量
・経営者が持つ才覚、器
・パソコンに搭載されているメモリの容量
・教師一人で見ることができる生徒の数
・新人でも対応できるレベルの仕事

ほんの一例ですが、対象が物であれ人であれ、基本的には「容量、許容量、対応能力、処理能力」といった意味であることを抑えておくと良いでしょう。

キャパオーバーとは

では、キャパシティを見誤るとどうなるのでしょうか。

例えば、2リットル容器のキャパシティは2リットルです。1.5リットルの水を入れることは容易で、キャパに余裕があると言えますが、2リットル以上の水を入れようとすれば、当然、溢れてしまいますね。

このように、キャパシティの限界値を超えてしまう状況のことを、キャパオーバーと言います。

ビジネスシーンにおけるキャパオーバーの状況としては、機械の稼働能力を超える注文に製造が追いつかない状況や、コンサートホールに定員を超えるお客さまが来場した場合、個人の処理能力を超えた仕事を与えられた時などで、「これ以上はキャパオーバーです」「キャパオーバーで、生産ラインがストップしました」などと使います。

キャパオーバーを回避するには、容量を増やすか、仕事を減らすしかありません。2リットル容器1本で溢れてしまうなら、2本用意すればいいのです。1人で無理ならば2人、1台で足りないのであれば2台というように……。

しかし、その場合にはコストが増えてしまいますね。このような時に会社はどう対処するのか、経営陣のキャパシティが問われるのではないでしょうか。

キャパシティの例文

・中ホールは、キャパ何人ですか?
・すでにキャパオーバーで、これ以上は無理ですね
・あとどれくらいキャパあります?
・私のキャパでは、こんなに処理できません
・これだけのキャパがあれば、余裕でしょう
・うちの会社のキャパシティでは、この仕事は請け負えない
・このイベント会場のキャパシティは5,000人です


キャパシティには、限界があります。キャパシティを超えないようにしなければ、仕事はうまく回りませんし、長続きもしません。そのためにはまず、それぞれのキャパシティがどれくらいなのかを把握しておく必要があるでしょう。

上司が部下のキャパを把握しておくことは当然のことながら、自分のキャパを自分自身で理解しておくことも重要かもしれませんね。