Qualcommは10月22日(香港時間)、ミドルレンジのスマートフォン向けプラットフォーム「Snapdragon 600」シリーズ新モデル「Snapdragon 675」を発表した。2019年のQ1期には搭載製品が発売される見込みだ。

Snapdragon 675は「Snapdragon 600」シリーズの新プラットフォームで、ゲームやカメラ、AI性能の向上などを図った。CPUは新世代のKryo 400シリーズをサポートし、前世代のKryo 300シリーズと比べ全体的なパフォーマンスが20%向上。これに関連して、データのアップロードやWebブラウジングの高速化、そしてバッテリ寿命の最適化が図られている。

ゲーム性能に関しては、Unity、Unreal、Messiah、NeoXなど、複数のゲームエンジンを最適化したほか、VulkanやOpenGL 3.2, OpenCLなどのAPIをサポートしている。AI性能に関しては、マルチコアAIエンジンを備えることで、オブジェクトやシーン認識、顔認識機能など、AIアプリで性能が改善するという。

また、カメラに関しては、望遠、広角、超広角といった複数カメラの搭載を想定し、前面、背面それぞれでトリプルカメラ(合計6カメラ)をサポートする設計となった。

統合するモデムは、Snapdragon 670と同じSnapdragon X12 LTEで、下り最大600Mbps、上り最大150Mbpsの通信速度に対応する。また、Qualcommの高速充電テクノロジー「Quick Charge 4+」もサポートする。

既存製品との比較は以下の通り。

製品名 Snapdragon 710 Snapdragon 675(新製品) Snapdragon 670 Snapdragon 660
製造プロセス 10nm 11nm 10nm 14nm
CPU Kryo 360(2.2GHz) Kryo 460(2.0GHz) Kryo 360(2.20GHz) Kryo 260(2.2GHz)
GPU Adreno 616 Adreno 612 Adreno 615 Adreno 512
IPS Spectra 250 Spectra 250 Spectra 250 Spectra 250
対応カメラ 32MP/20MP 25MP/16MP/48MP 25MP/16MP 25MP/16MP
DSP Hexagon 685 Hexagon 685 Hexagon 685 Hexagon 680
モデム Snapdragon X15 Snapdragon X12 Snapdragon X12 Snapdragon X12
Quick Charge 4+ 4+ 4+ 4+