映画『生きてるだけで、愛。』(11月9日公開)に出演する菅田将暉について、プロデューサー、監督がコメントを寄せた。

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    菅田将暉

同作は、本谷有希子による芥川賞・三島賞候補作となった同名小説を実写映画化。過眠症で引きこもり状態な上に、自分をコントロールできず理不尽な感情にさいなまれる寧子(趣里)と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れるも、やりがいを感じられずに日々をやり過ごす津奈木(菅田)は同棲を続けているが、津奈木の元カノが現れ、2人の関係にも変化が訪れていく。

津奈木は原作小説では30代前半という設定のため、当初は「現在25歳の菅田には少々大人すぎるのでは」という声もあったという。しかし、『共喰い』(13)で“映画俳優”菅田将暉を作り上げ、本作でもプロデュースを担当する甲斐真樹が、「次に一緒にやるのであれば、絶対に今までやったことのない役で起用したい」と熱望。「今までで一番大人の芝居をして欲しい」と希望した。菅田自身も脚本を読み「自分たちの世代が『よくぞやってくれた!』と思えるような映画になると思う」と絶賛し、津奈木というキャラクターが生み出された。

また、本作で長編監督デビューを飾り、脚本も担当する関根光才は、原作以上に菅田演じる津奈木のキャラクターを掘り下げたと語る。「(原作を読んで)津奈木にも誰かとつながりたいという思いや、今の自分に対する疑問があるけれど、それを隠すために自分の感覚をシャットアウトしているタイプの人間だという印象があったんです。寧子も津奈木も心の奥底に強い欲求を抱えているけれどそのアプローチは全然違う。そういう存在として描こうと思っていました」と明かした。