パナソニックは9月に高機能エアコン「エオリア」シリーズWX・Xシリーズの最新モデルを発表しました。エオリアといえば、空気清浄用の大きな専用フィルターやイオン技術ナノイーXなど、さまざまな機能を搭載することで空気の清浄化にも強いエアコン。部屋の温度や気流をコントロールするだけではなく、「空気をキレイにする」ことでも人気があります。今年は、さらにウェザーニュースと連携することで、部屋の空気が汚れる前に清浄化するという、AIによる先読み空気清浄機能まで搭載しています。
今回の新モデルで最大の特徴といえるのが、ウェザーニュースとの連携でしょう。WX・Xシリーズともに無線LANを内蔵しており、エアコンを設置した地域の気象情報と常に連携できます。
パナソニックによると、部屋の空気が汚れる理由として、室内での調理やホコリだけでなく、外部から侵入するさまざまな汚れも影響があるそう。たとえば、花粉やPM2.5といった微小な粒子によるゴミは、いろんな場所から侵入してくるといいます。そこで新エオリアは、ウェザーニュースから花粉やPM2.5の飛散情報を取得。気象情報をもとにして、部屋が汚れる前に、空気の汚れを予測して空気清浄運転を行います。
新エオリアの面白い点は、ただ「家の外が汚れているから空気清浄」するのではないところ。なんと「外気の汚れ」と「室内の汚れ」を両方チェックし、それらの関係を計算して「部屋が外の汚れをどれだけ侵入させるか」を学習します。
古くてスキマ風がはいるような家ならより多くの汚れが侵入し、新しくて気密性が高い部屋は比較的汚れが少ないと学習。こうして、部屋の空気が汚れる前に効率よく先回り運転をする「AI先読み空気清浄」機能を搭載しているのです。
高い空気清浄能力を持つアクティブクリーンフィルター
汚れを予測して先回り運転する「AI先読み空気清浄」は、「空気をキレイにする」という高い能力を持つエオリアならではのメリットです。エオリアがほかのエアコンと大きく異なっているのが、空気清浄能力の高さ。
他社製品にも空気清浄機能を搭載したエアコンはありますが、多くがイオンを放出してカビやウイルスを無効化したり、静電気で汚れを吸着するといったもの。専用の空気清浄機のような、「シンプルに目の細かなフィルターで空気の汚れを濾す」タイプの機能はあまりありません。
一般的に、エアコンは金属製の細かな網のようなプレフィルターを搭載していますが、これは空気中の大きなホコリをとる程度の目の細かさ。エオリアは一般的なフィルターに加えて、より目の細かな「アクティブクリーンフィルター」を備えています。こちらのフィルターは、花粉やPM2.5レベルの汚れも清浄化できるそうです。
一般的なエアコンが高性能フィルターを使用しないのは、吸気性能が落ちてしまうためです。そこでエオリアは、フルパワーが必要な運転スタート時は、目の細かなアクティブクリーンフィルターを使いません。運転が落ち着いたタイミングで、フィルターを吸気口まで移動させるといった可動式を採用しています。冷暖房の送風性能は落とさないまま、空気清浄機並みの高い能力があるといいます。
こうした花粉やPM2.5まで空気清浄できる能力があるからこそ、新しいエオリアのAI先読み空気清浄機能は力を発揮するともいえます。エオリアは自動空気清浄機能をオンにしていると、エアコン運転を切っている状態でも空気が汚れれば自動的に空気清浄運転を開始します。空気清浄機の代わりにもなるそうです。
エアコンは一般的に夏と冬に利用する季節家電ですが、空気清浄機として利用するならば、一年中使えます。ただしデメリットもあって、アクティブクリーンフィルターは約2年で交換が必要になることです(性能維持のため)。このあたりの仕組みも、空気清浄機と似てますね。