俳優の佐藤二朗がMCを務めるフジテレビ系新バラエティ番組『超逆境クイズバトル!! 99人の壁』(きょう20日スタート、毎週土曜19:00~)。今月上旬、都内の同局湾岸スタジオで行われた初回2時間スペシャルの収録は、自由奔放な子供たちの“活躍”をはじめ、波乱とミラクルの連発で大いに盛り上がった。
「正直エラいことになったよ!」
同番組は、一般公募の参加者で四方を囲んだ99人の群衆“ブロッカー”に対し、たった1人の“チャレンジャー”が「自分の得意ジャンル」という武器でクイズバトルに挑み、5問連続正解で100万円を獲得できるというもの。このルールから、老若男女が同じ土俵で戦うことができるというのが大きな特徴だ。
今回の収録は、単発特番の前回(8月15日放送)に比べ、子供の参加者が大幅に増加。以前登場したヤンチャ坊主もいれば、緊張気味の初顔も見られたが、本番前にスタッフが参加者へ説明を行う中、いきなり「佐藤二朗さんいつ来るんですか~?」と幼い声のガヤが飛ぶなど、今後巻き起こる嵐を予感させる。
そんな砕けたやり取りと緊張感が入り交じった異様な空気の中、いよいよ収録本番がスタート。大きな拍手と「二朗~!」コールに迎えられた佐藤は「やかましーい!」と、お約束になった絶叫を繰り出し、「正直エラいことになったよ! これを毎週やるんだよ! 俺は今まで夜7時なんていうキラキラした時間にテレビ出たことないんだよー! 夜7時のキラキラしたお茶の間よー! 俺が佐藤二朗だー!! どうかよろしくお願いいたしますぅ」とまくし立て、恒例の「フジテレビばかやろー!!」で、クイズバトルが幕を開けた。
まひる、佐藤二朗と因縁のミラクル
今回も、バラエティに富んだ得意ジャンルを持った挑戦者が続々と登場。9つの選択肢の中に1つだけ不正解(ババ)が混ざり、それを引かないようにチャレンジャーとブロッカーで交互に回答する「ババ抜きサドンデスクイズ」も登場し、問題のバリエーションはさらなる広がりを見せた。7月でフジテレビを定年退職してフリーになった牧原俊幸アナウンサーも引き続き、安定感抜群で問題文を読み上げる。
だが、安定しないのは一般参加者として参加する子供たちだ。隙あらば自由に発言し、佐藤は「ここはリビングじゃないぞ!」とタジタジに。大暴れする男子小学生3人組には「帰ってくれる?」と言い放ち、本番中にトイレを訴える猛者も現れると「子供、自由。」とお手上げ状態だ。
演出の千葉悠矢氏は以前、マイナビニュースのインタビューで「二朗さんと子供っていう組み合わせが、ものすごい化学反応になって面白いんです」と話していたが、今回もその効果が存分に発揮されている。
芸能人では、お笑いコンビのガンバレルーヤと、“金八先生の息子”役で有名な俳優・佐野泰臣も参加。ガンバレルーヤのまひるは、佐藤と遺恨を残すミラクルを起こすことになり、佐野は、誰にも負けないはずのジャンル「武田鉄矢」で挑む。果たして彼らは、チャレンジャーとしてセンターステージに立つことができるのか…。
前回放送の珍事を受けて…
こうして大いに盛り上がった今回の収録。レギュラー放送の視聴者参加クイズ番組が、長らく『パネルクイズ アタック25』(ABCテレビ・テレビ朝日系)の1本のみだった中、フジテレビがこの番組を土曜のゴールデンタイムに編成するという決断を下したことも、スタジオに格闘技会場のような熱気とお祭り感を一層強く生み出した背景にあると言えるだろう。
なお、前回の放送で、チャレンジャーが不正解に異議を申し立て、正解にひっくり返るという珍事があったことから、サッカーW杯のVTR判定「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」を模した「QAR(クイズ・アシスタント・レフェリー)」をスタジオの別室に設置した。こちらの活躍があるのかにも注目だ。
また、チャレンジャーが誤答した場合に次のチャレンジャーを選ぶクジ引きには、従来の番号に加え、佐藤が独断で決定できる「二朗ボール」を投入しており、その絶妙な選択も楽しみにしてほしい。
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