説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneで撮影した4KムービーをAirPlayするとどうなる?』という質問に答えます。
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4K解像度(3840×2160ピクセル)のテレビが急速に普及しています。2018年12月1日には、4K/8K衛星放送の正式運用がスタートしますから、4K映像の入力に対応したテレビ/ディスプレイはますます増えることでしょう。価格も低下しているため、敢えて2K/フルHD(1920×1080ピクセル)テレビを選ぶ必要はないかもしれません。
iPhone 6s以降のモデルには12メガピクセルのイメージセンサーが搭載され、4Kムービーを撮影できるようになりました。その意味では、ビデオカメラとしての4K対応はすでに完了しているわけで、この高精細な映像を情報量を減らすことなくそのまま(ドット・バイ・ドットで)表示したい、と考えるのは当然です。
しかし、現在のAirPlayは4K解像度に対応していません。2017年に4K対応の「Apple TV 4K」が発売されましたが、iTunes MoviesやNetflix、Amazon Primeビデオなど4K作品を扱うビデオストリーミングサービスか、iCloudドライブに保存した4Kムービーが対象です。
iPhoneで撮影した4KムービーをApple TV 4KにAirPlayすると、2K/フルHD解像度にダウンコンバートされたうえで出力されます。映像の情報量が数分の1になり、それが4Kテレビ側でアップコンバートされることになりますから、せっかくの精細感が損なわれてしまいます。
iOS 11.4からサポートされた「AirPlay 2」でも状況は変わらず、4K映像のワイヤレス出力はできないままです。2018年10月時点では打つ手なしですから、パソコンに取り込んだ4KムービーをUSBメモリにコピーして4KテレビのUSBポートに挿す、などの方法で対処するしかないでしょう。