赤ちゃんの歯を健康に育てるための早期ケアに関心があるママたちをお招きし、「早期からのフッ素ケア ママ向け勉強会」が開催されました。出産・育児関連メディア関係者の方も多数ご来場いただきました。
今回の勉強会は、日本歯科大学附属病院副院長で、小児歯科教授の内川喜盛先生を招いて行われました。まず始めに、内川先生から、早期(生後6ヵ月〜)からのフッ素ケアについての講演がありました。
むし歯の原因になると言われるデンタルプラーク(歯垢)は、水で口を洗う「ぐちゅぐちゅペッ」では取り除くことができない、軟らかく粘性のある歯面上の付着物であることが説明されました。デンタルプラークは表面に膜を作って「バイオフィルム」と呼ばれる細菌の巣のようなものを形成し、歯面上にとどまり続けてしまいますが、これは物理的に歯ブラシで破壊できます。そのため、赤ちゃんの歯磨きは、ママやパパがしっかり仕上げ磨きをして、バイオフィルムを破壊してあげることが大切とのことです。
しかし、デンタルプラークがとどまり続けると、歯の成分が溶け出してしまう「脱灰」が起こります。唾液は溶けた成分を戻し、歯を治す「再石灰化」する働きがあり、歯は常に「脱灰」と「再石灰化」を繰り返していますが、この「脱灰」と「再石灰化」のバランスが崩れ、「脱灰」が進んでしまうと、むし歯につながってしまうのです。