フジテレビ系で2005年に放送されたドラマ『電車男』が、米ハリウッドでリメークされることが、フランス・カンヌで開催中のコンテンツ見本市「MIPCOM」で発表された。日本の地上波放送局が制作したドラマが、ハリウッドでリメークされるのは初めてとなる。

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    フジテレビの大多亮常務(中央)ら「MIPCOM」での関係者たち

「彼女いない歴=年齢」で、アニメとゲームを愛するオタク男性が、電車の中で酔っ払いに絡まれている女性を、勇気を振り絞って助けたことをきっかけに、ネット掲示板の住人たちからの応援を受けて、彼女と結ばれるまでを描く同作。伊東美咲と伊藤淳史の共演でフジでドラマ化すると、最高視聴率25.5%、全11話の平均視聴率21.2%の大ヒットとなった(ビデオリサーチ調べ・関東地区)。

06年7月には英語訳書籍『Train Man』が発売されたが、ついにハリウッド版ドラマ『Train Man』として制作されることになった。制作スタッフ陣は、制作総指揮にエミー賞を受賞したこともあるフィル・ローゼンタール氏、プロデューサーに日本でもおなじみの映画『The Ring(ザ・リング)』『The Lego Movie(LEGO ムービー)』などをプロデュースしたロイ・リー氏、監督はに『Hairspray(ヘアスプレー)』『Step Up(ステップ・アップ)』などを演出したアダム・シャンクマン氏という面々が集結。

プロデューサーの1人として参加するフジテレビコンテンツ事業室の久保田哲史氏は「電車男』が、日本を飛び出し『Train Man』に! ハリウッドのクリエイター達がどのような『Train Man』にしてくるか楽しみであると同時にこの作品に関わっていけることを誇りに思います」とコメントしている。

また、フジの大多亮常務は「インターネット黎明(れいめい)期の日本で起きた出来事をベースにした本作が、舞台を現代のネット社会に移すことで、どんな作品に生まれ変わるのか楽しみにしています」と期待。制作総指揮のフィル・ローゼンタール氏は「オタクの世界から飛び出そうと奮闘する主人公、そして匿名のネット住民たちの応援は、10年前にドラマを見た頃と変わらず、今でも感動的であり、共感できるものです」と魅力を語る。

さらに、『電車男』原作小説関係者からもコメントが。電車男は「久しぶりになんかキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!? 僕も楽しみにしています」、中の人(『電車男』まとめサイト管理人)は「電車男を応援していたネット住人は当時“いったい誰が、アレがあんな怪物にまで成長すると予想できただろうか”と語った。ましてや14年の時を経てハリウッドに進出するなど、微塵も想像しなかったに違いない」と驚きのメッセージを寄せた。