優れた省エネ性で、蛍光灯や白熱灯に代わって家庭への普及率が年々高まるLEDシーリングライト。リビング向けから個室向けまでさまざまなラインナップを揃える日立アプライアンスが、今年(2018年)も新製品を発売しました。リビング向けと個室向けに、全6モデルを展開します。10月10日の説明会で、2018年の新モデルをチェックしてきました。
リビング向けモデル、目玉は"リラックスのあかり"
リビング向けは、天井や壁のすみまで明るく照らせる「ひろびろ光」搭載タイプと、青緑色の光をプラスする「ラク見え」搭載タイプ、そしてスタンダードタイプの3モデル。ラインナップ自体は前モデルと変わっていませんが、いずれも省エネ性や明るさ、機能のアップが図られています。
大きな変更点は、「ひろびろ光」搭載タイプに追加された"リラックスのあかり"という新機能です。「ひろびろ光」とは、主光源に加えて、器具の裏側に天井面を照らす補助光を組み合わせた光。天井面や壁際をしっかり照らすことで、部屋の空間を広く見せる効果があるほか、主光源と補助光をそれぞれ単独で点灯したり、調色・調光したりでき、補助光だけを点けると、間接照明のように部屋を照らせます。
リラックスのあかりは、深みのあるオレンジ色の光を生み出すLEDを補助光側に採用し、3段階で色温度を変えられます。最も明るい設定では、主光源+補助光ともに2,700K(ケルビン)、中間と一番暗い設定は補助光のみ点灯し、明るさはそれぞれ2,400K、2,000Kです。白熱電球や、電球色のLED電球の色温度は、だいたい3,000K。一般的に日の出や日の入り、ろうそくのような赤みがかったオレンジ色の光は2,000Kの色温度とされていて、リラックスのあかりは電球色よりもよりくつろぎ感のある色温度、ということになります。
メイクのしやすさも配慮した個室向けモデル
個室向けのラインナップでは、子ども部屋に最適な「まなびのあかり」搭載タイプとシニア向けの「深夜灯」搭載タイプに加えて、新たに「リラックスのあかり」搭載タイプが加わりました。ほかの2モデルと比べて機能面での大きな違いは、製品名のとおり"リラックスのあかり"と、"スタイリングのあかり"が搭載されていること。
リビング向けの「ひろびろ光」搭載タイプと同様、リラックスのあかりとして、本体に深みのあるオレンジ色の光を放つ2,000K相当のLEDが搭載されています。リラックスのあかりは、2,000K、2,400K、2,700Kから選択可能です。
もう1つの新機能である"スタイリングのあかり"は、色温度が5,000Kの白色光。明るさは全灯時の約1.3倍で、太陽光に近い色温度なのが特徴。太陽光で見たときの洋服の色や化粧ののりを再現できることから、洋服選びやメイクなど朝の身支度がスムーズになるとして、主に女性をターゲットにした新機能です(朝、家で鏡を見るとキレイにお化粧できていたのに、外で鏡を見るとケバかった、なんて経験、ありますよね……)。
このほか、個室向けモデルに共通した新機能として、"ちょっと点いてて"機能を追加。消灯ボタンを押してもすぐに真っ暗にはならず、約10秒だけ暖色の灯りが点灯する機能です。部屋を退出するときや就寝時に便利そうですね。
日立アプライアンスの調査によると、家庭におけるLEDシーリングライトの使用率は4割弱(2017年度)。2018年度は前年比3%増となる、約930万台の需要を見込んでいるとのこと。部屋別の使用率を見ると、リビングの45%に対して、個室は34%に留まります。しかし、今後は個室にもLEDシーリングライトの普及が進むと考えているようで、「マイルームシリーズ」として、年代・性別など個人に合わせて生活課題を解決できる個室向けのラインナップを拡充していく意向です。
価格はオープンで、推定市場価格はリビング向け「ひろびろ光」搭載タイプ(20畳モデル)が73,000円前後(税別)、個室向け「リラックスのあかり」搭載タイプ(8畳モデル)が23,000円前後(税別)です。