散らかった部屋を一気にキレイにしようとすると、「面倒だな……」という気持ちが先だって、行動が伴わないことも。そんなときは毎日無理なく続けられるプチ習慣を作ることがおすすめです。日々の生活の中で取り入れやすく、続けやすい掃除や片づけのヒントをお届けします。

1分掃除で無理なくピカピカ

掃除とは、汚れを落とすこと。汚れを見つけたとき、「落とさなきゃ。でも、大変そう」と思って、後回しにしてしまいがち。でも、その“見ないふり”をやめましょう。

汚れに気がついたら、とりあえず1分間掃除をしてみる。洗面所で歯磨きをしているときに、鏡が汚れていたら、さっとスポンジでこすってみる。棚の上に埃が溜まっていたら、ハンディワイパーで拭いてみる。やってみると、わずか1分という短時間でも落とせる汚れが多いということに気づくのではないでしょうか。1分で落とせなかったら、続きはまた今度。それを続けているだけでも、あえて掃除の時間を作らなくても、汚れが落とせるようになります。

汚れに気づいたときにさっと掃除ができるよう、できるだけ掃除用具は収納の中にしまいこまず、さっと手に取れるような場所に置いておきましょう。

「ついで片づけ」で、出しっぱなしをなくす

片づけとは、出しっぱなしになっているモノを元の場所に戻すこと。でも、掃除と違って、散らかっているモノに気づくのは、食事中などゆっくり寛いでいるときが多く、気づいたときにすぐ片づけるというのはかえって面倒なものです。

気づいたときにあえて片づける必要はありません。その代わり、立ち上がったついでに、気になっていたモノをひとつしまう習慣をつけるのがおすすめ。トイレに立つときなど、別の場所へ移動するときには、自分の周りに何か出しっぱなしになっているモノがないかを確認。見つけたら、そのついでに片づけるようにしましょう。

特に床の上に出しっぱなしなモノがあると、邪魔な上に掃除もしにくくなります。ついで片づけで、床の上には余計なモノがない状態を保てるようにしましょう。

掃除タイムは、1日一か所、5分以内

日中、学校や仕事に行っていて部屋にいる時間が短い一人暮らしであれば、毎日部屋中の掃除をしなくたって、それほど汚れることはありません。一日一か所ずつ掃除をする習慣をつければ、一週間で部屋全体の掃除が終わります。

例えば、月曜日はトイレ、火曜日はバスルーム、水曜日はキッチンのシンク、木曜日はキッチンのコンロ、金曜日は玄関、土曜日は玄関、日曜日は掃除機かけ……というように、どの曜日に何をやるのか決めておくと、スムーズです。一箇所なら、5分もあれば、終わることがほとんど。一生懸命頑張らなくても、気持ちのいい部屋が保てます。

ごちゃごちゃ収納を見たら、何かひとつ捨てる

収納スペースがごちゃごちゃして使いにくいのは、容量に対してモノが多すぎるからです。奥の方には何が入っているのかもわからないし、何年も使っていないモノが場所を塞いでいる可能性も大きいです。そんな場所を見つけたら、整理整頓しようとしなくていいから、中にあるモノを何かひとつ捨てましょう。

収納の中まできちんと整理整頓されていなくても、モノさえ多くなければ、それほど使いにくくはなりません。できることなら長く使っていないモノは処分できればいいですが、モノを捨てるのが苦手な人もいるかもしれません。そんな人でも、とりあえずひとつ。要らないモノを見つけて、捨てることで、どんどんと使いやすい収納になっていきますよ。

暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー:河野真希
ウェブや雑誌など各種メディアで、料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを目指すライフスタイルを提案。著書に『ひとり暮らしの季節ごよみ』(祥伝社)、監修本に『家事のお手本-大人のたしなみ賢いくらし』(泉書房)『頑張らなくても素敵に暮らせる「夜だけ家事」で快適シンプル生活』(双葉社)などがある。
河野真希オフィシャルサイト(http://www.kawano-maki.net/)