文部科学省などは10月10日、「2018年度 就職・採用活動に関する調査結果(速報版)」(2018年8月1日時点)を発表した。
「他社より早く学生に接触するため」
企業に対し、今年度の採用選考活動(面接等)の開始時期を尋ねると、経団連の指針で定められている6月より前に始めた企業は62.4%と、前年度より3.1ポイント増加した。規模別にみると、大企業(従業員300人以上)では58.1%、中小企業(同300人未満)では66.3%に上った。
採用選考開始時期を6月より前にした理由を聞くと、「競合する他社より早く学生に接触するため」が56.5%で最多。次いで「早い段階で来年度の採用者を確定しておくため」が47.1%、「以前から採用活動を独自のスケジュールで実施していたため」が35.3%となった。
6月より前に内々定を出し始めた企業は同7.6ポイント増の47.2%。規模別では、大企業が46.0%、中小企業が48.8%となった。
一方、大学に就職・採用活動時期の変更について尋ねたところ、「今よりも良い時期があれば変えるべきだが、変更には十分な検討を行い、適切な準備期間を設けるべき」が44.5%と最も多く、「今よりも良い時期があれば、早期に変えるべき」は7.4%にとどまった。
大学等の調査期間は7月4日~8月8日、調査対象は国公私立大学、短期大学及び高等専門学校、有効回答は1,091校。企業の調査期間は2018年7月13日~8月8日、調査対象は規模や地域のバランスを考慮して抽出した全国の企業、有効回答は1,012件。