キングジムは10月26日、 無線LANを通じてスマートフォンやインターネットブラウザから簡単にアラームを設定できるスマートプログラムアラーム「リンクタイム」LT10(ブラック/税別1万3,200円)を発売する。初年度の販売目標数量は2万個。
スマホと目覚まし時計のメリットを一つに
これは、無線LANを通じて場所を問わず手軽にアラームを設定でき、音声で予定を知らせるデジタル時計。寝室やリビングなどに設置し、 離れた場所からスマートフォンの専用アプリやPC向けの専用WEBページを使ってアラームを設定できる。
同社開発本部の佐藤賢亮氏は、スマホのアラームアプリで起床する人が多いことに着目。スマホのバッテリー切れ、ベッドサイドに持って行き忘れる、ベッドにいっしょに持って入ることでネットサーフィンやゲームなどで夜更かししてしまうといったデメリットを解消すべく、「アラームの機能だけで存在する目覚まし時計の価値を見直してみてはどうだろうか」と考えたという。「スマホのアラームアプリ、目覚まし時計、どちらのメリットも合わせようというのがこのリンクタイム」と同氏。
アラームのON/OFFをワンタッチで切り替えられるほか、 自分の予定に合わせた「Myカレンダー」を作成できる機能を搭載。 祝日を反映させる/させないことや、 毎週●曜日のみアラームを鳴らすなど、 自分に合わせたカレンダーをアラームへ反映させることができる。
本体にはアラームと連動したLEDライトを10色搭載。アラーム設定時に、予定に合わせたLEDライトの点灯カラーを設定することができる。 オリジナル再生音15曲も入っている。
声がアラームになる「ボイスメモ」機能もあり、自分で録音した音声や入力したテキスト情報を発声することが可能。テキスト入力した予定やTODOの内容などを読み上げて知らせてくれる。専用アプリから自分の声を録音して、アラーム音として再生することもできる。
天気予報やGoogleカレンダー上の予定を音声で読み上げ、起床のタイミングでテレビやスマートフォンを確認することなく情報を入手することもできる。さらに、 アラームを止めたことを指定の人に通知する機能も搭載していて、離れて暮らす家族の見守りツールとしても活用できる。
また、 今後はAmazon社「Alexa(アレクサ)」、Google社「Googleアシスタント」の音声アシスタントと連携予定。 連携後は、 Amazon EchoやGoogle Homeなどのスマートスピーカーに搭載された音声アシスタントに話しかけると、 「リンクタイム」のアラーム設定や停止ができるようになり、ますますスマートにスケジュール管理やアラーム設定が可能になる。
「ネットワークにつなぐような製品にも積極的に取り組む」
同社常務取締役開発本部長の亀田登信氏は、開発について次のように語った。
「私どもの製品は原則としてスタンドアローン(他の機器に依存せず単独で動作する)となっており、ネットワークにつなげるような製品の開発はあまり手掛けてきませんでした。これはデジタル製品であっても弊社としては文房具をつくっているという意識が強く、いつでもどこでも誰にでも使えるのが文房具の良さという思いから、ネットワークの設定などはお客様によっては難しく感じるのではないだろうかと考えていたからです。
しかし現在では、ネットワークに機器をつなげることが簡単になっていることや、スマホが広く普及しているという環境の変化もあり、今後はこれらを組み合わせることでこれまでユーザーが潜在的に抱いてきた不満を解消できる製品であれば積極的に取り組んでいきたいと考えています。
また、私どもでは独創的な製品を開発し、新たな文化の創造をもって社会に貢献するという開発型企業としての経営理念を掲げています。特に電子文具の分野においては、万人がそこそこほしいというものではなく、一人が強くほしいと思う製品を開発しようといったニッチ戦略で一定の成果をあげています。
今回発表するリンクタイムもこうした考えから開発された製品です。既存の技術をうまく組み合わせることによって、お客様に新しい価値を提供し特定のニーズをもった方々に深くご支持いただける製品となっているのではないかと考えています」