ドコモ・ヘルスケアはこのほど、「睡眠に関するアンケート調査」の結果を明らかにした。同調査は8月1日~5日、同社のウェアラブル活動量計「ムーヴバンド3」利用者1,475人を対象にインターネットで実施したもの。
自分の睡眠に関する満足度を尋ねたところ、「不満」あるいは「大変不満」と回答した割合は合計で31%だった。男女別に見ると、男性(29%)よりも女性(33%)の方が「不満」「大変不満」と答えた人が多かった。
年代別の睡眠に関する悩みについて調べると、60代以上は「途中で目が覚める」と回答した人が多かった。悩んでいる割合は、20代の2倍となっている。20代~40代は「寝ても疲れがとれない」、50代は「途中で目が覚める」が多い。
就寝中に目が覚めてしまう悩みを持っている人と持っていない人を比べたところ、「途中で目が覚める」と回答した人は、悩みがない人に比べて1.5倍、夜に起きてしまっている回数が多いことがわかった。覚醒状態になっている時間は1.3倍であるため、その分早い時間にベッドに入って睡眠時間を確保しようとしていることもわかった。
「寝つきが悪い」という自覚がある人にその原因を聞くと、48%が「眠くならない」、17%が「周囲の音が気になる」と回答した。同社によると、寝る直前までスマートフォンを見ているなどの生活習慣などにより、脳が睡眠モードに切り替わらないなどの課題が考えられるという。
よく寝るためにこだわっていることなどを尋ねると、最も多い回答は「枕」(60人)だった。次いで「運動」(35人)、「お水を飲んで寝る」(33人)、「お風呂」(32人)、「部屋を冷やす」(31人)、「ストレッチ」(27人)と続いた。
寝る前に飲むもので一番多かったのは牛乳だったが、納豆や麦茶、アイスクリームなど、独自のこだわりがある人もみられた。夜はコーヒーを飲まないようにする人もいるが、反対に寝る前にコーヒーを飲む人もいることがわかった。
内科医の工藤孝文医師によると、効果的な睡眠のためには、運動は夕方までに行うほうがよいとのこと。運動で深部体温が上がると、睡眠にちょうどいい深部体温になるまでに3時間ほどかかるのが理由だという。
寝る前の飲み物にアルコールを摂取する人もいるが、アルコールは入眠後3時間ほど経つと分解され、睡眠を妨げる物質へ変わる。牛乳などの乳製品、納豆などの大豆製品には、良質な睡眠に大切なホルモン「メラトニン」のもとになるトリプトファンを多く含むため、眠りの質の向上も期待できるという。
また、眠くなくてもベッドに入るようにしていると、ベッドの中で考え事などをする習慣がつくこともあり、寝つきが悪くなる恐れもある。眠くなってからベッドに入るように心がけ、起きる時間をそろえるように習慣づけることが大切だという。