説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『「計算機」でカナ文字を入力できるってホント?』という質問に答えます。

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電卓アプリ「計算機」でカナ文字を入力……やってできないことはないといいますか、これで入力と言っていいのかという話ではありますが、確かにある方法でカナ文字を入力(?)できます。

iOSに付属の電卓アプリ「計算機」は、単純な四則演算から関数電卓としてまで、豊富な機能を持ちます。使いかたはリアルの電卓とまったく同じで、計算結果を一時保存して次の計算に利用する「メモリ機能」もあれば、数字欄を左右どちらかへフリックすると1桁少なくなる「桁下げ機能」もあります。1÷0や5÷0といった「ゼロ除算」に対する反応も同じです。

お察しのとおり、「計算機」で入力できるカナ文字とは、ゼロ除算を実行したときに表示される「エラー」という文字列です。ここでゼロ除算について説明することは避けますが、コンピュータとしての側面を持つiPhoneにそのような計算をさせることはできないため、「エラー」と表示し処理を終了させているのです。ただし、表示されるのが文字列であることに違いはなく、キーボードから入力したものと扱いに差はありませんから、コピーすれば他のアプリに「エラー」という文字列をペーストすることは可能です。

ところで、「計算機」はSiriから呼び出す形でも利用できますが、Siriでゼロ除算を行うと「エラー」ではなく「未定義」と表示されます。しかも、クッキーを0人で分ける話を例にしてゼロ除算のことを説明してくれるので、「計算機」はエラー(アプリの不具合)を起こしているのではなく、結果が不定/不明な計算を回避していることがよくわかります。

  • ゼロ除算は計算機では「エラー」、Siriでは「未定義」という結果になります