人気漫画『銀魂』を小栗旬主演で実写化し、現在大ヒット中の映画『銀魂2 掟は破るためにこそある』。パラレルワールドの江戸を舞台に、宇宙からやってきた"天人(あまんと)"と侍・坂田銀時(小栗)の間に起こるさまざまな事件を描く。

8月15日の公開から興行収入は35億円を超え、2作連続ヒットとなった同作は、現在「副音声上映」という新たな試みも行っている。DVDや、TV放送などの「オーディオコメンタリー」「ビジュアルコメンタリー」が当たり前になった昨今だが、映画上映中に監督・キャストの裏話が副音声で聞けるというのだから、かなり贅沢。今回はこの副音声上映についてレポートする。

  • 小栗旬

    小栗旬

必要なのは、自分のスマートフォン

今回使用するのは、手持ちのスマートフォンと、「UDCast」というアプリ。もともと目や耳の不自由な方、そして外国の方も一緒に映画を楽しめるように、音声ガイドや字幕を提供するというものだ。予めアプリを落としておき、「映画 音声ガイド」をタップ。『銀魂2掟は破るためにこそある(監督・キャストによる副音声)』より、データをダウンロードする。

そして劇場へ行きアプリを立ち上げると、映画の上映とともにデータが同期され、場面に応じて自分のスマホのイヤホンから副音声が流れてくる……という仕組み。特別な装置などが必要なく、劇場に行けば勝手に同期して音声を流してくれるというのが驚きだ。

本編が始まると、イヤホンから聞こえる小栗と福田雄一監督のゆるゆるなトークも開始。冒頭、作品内でピー音が続く場面では、2人のぶっちゃけトークにもピー音がかかり、「アプリが壊れたか!?」と疑うほどのピー音に包まれる。

その後、順調に裏話も交えながら進んでいくが、だんだん小栗の発言がふわふわに。今回万事屋は冒頭からはじけたギャグパートが多く、その姿を見ながら「大丈夫かな~」「春馬かっこいい! 恥ずかしくなっちゃう」「ほかの現場でもコントが強いって言われるんだけど、どうしたらいいんですか~」とボヤキ節の連発。映画界のトップを走るイケてる若手俳優から慕われまくり……凡人からするとそんな「すごい人」なイメージである小栗が見せる、『銀魂』だからこその姿のキュートさに、好感度は爆上がりだ。

その後もトークは絶え間なく続き、真剣な場面なのに笑いを堪えるのに必死になってしまう副音声上映。さらに菅田将暉、橋本環奈が途中から合流すると、ますますカオスになってくる。「オールナイトニッポン」のパーソナリティを務める菅田は、絶妙な合いの手で、クリティカルな撮影エピソードを引き出していくが、特に後半、撮影中に小栗に起こったハプニングについての話は必聴&笑いをこらえるのが困難なこと間違いなし。

さらに、吉沢亮演じる沖田総悟の見せ場では、一斉に「吉沢無双」「吉沢タイム」「あ~!!! かっこいい」「何あの美しい瞳!!」「かっこいいなまじで……」と吉沢に嫉妬する男性陣の大合唱が笑いを誘う。菅田がインタビューで話していた、「駆け出しのころ、脇役なのに顔がかっこよすぎるからメガネをかけさせられていた」という逸話も飛び出し、今をときめく吉沢のすごさがより明らかになる。

もちろん笑える話だけでなく、福田監督による演出意図の解説や、アクションシーンの裏側など、映画が好きな人なら気になる情報も満載となっている。副音声上映は10月18日までの限定となっているので、ぜひ劇場に足を運んでみてほしい。

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