JR北海道は3日、北海道胆振東部地震(9月6日発生)で橋桁がずれた日高本線厚真川橋梁について、12月上旬に運転再開できる見込みと発表した。
厚真川橋梁は、日高本線勇払~浜厚真間の厚真川にかかる全長255.3mの鉄道橋。地震の発生により、鉄筋コンクリート桁が最大で約27cm上流側にずれる被害を受けた。この影響で、日高本線苫小牧~鵡川間は現在も運転見合わせが続いている。
今回の発表によれば、鉄道総研による現地調査の結果、3カ所で鉄筋コンクリート桁がずれていたものの、それ以外に列車走行に支障となる損傷はなかったことが判明したという。ずれた鉄筋コンクリート桁を据え直すとともに、桁座を27cm以上広げることで今後の落橋のリスクを低減する復旧案が示された。運転再開後は橋脚上面の変位を監視し、橋脚に変位が生じた場合は橋脚や基礎の補強などを行う必要があるとのこと。
これを受けて、JR北海道は復旧工事に着手。工事完了までに約2カ月を要することから、運転再開時期を12月上旬と見込んでいる。