引っ越し当日は引越し前の確認、移動、新居での受け入れとやることが多くバタバタしがち。梱包が済んでいない、何がどこにあるか分からない、出発できるような状態じゃないなど準備不足のまま当日を迎えると、引っ越しをスムーズにすすめられず、業者にも迷惑がかかります。

そこで今回は、引っ越し前日までにやっておくべき準備を5つご紹介します。

1.家電製品に関する確認事項

家電製品は、前日までには空にしたり水を抜いたりして、運搬する準備を整えておきましょう。

冷蔵庫を空にする

中の食料品が入ったままでは、生ものは腐敗や水漏れの、ビン類などは運搬中の破損のおそれなどがあるため、少なくとも前夜までに冷蔵庫は空にして、電源を抜いておきましょう。

電源を抜きひと晩おいて下部にあるトレイにたまった水を捨て、自動製氷機があれば、その容器に入っている水やできた氷も捨てておきます。冷凍庫・冷蔵庫に霜があって溶けるのに時間がかかりそうな場合は、余裕をもって数日前に電源を抜いて準備しておくのがおすすめです。

電源を切ると臭いが発生することもあるので、中身が空のうちに清掃も済ませておきます。冷蔵庫の水抜きがおわったら、運搬中にフタが開かないように、テープなどで止めておきましょう。

洗濯機を水抜きする

洗濯機も、本体や給排水ホース内に水が残っているため水抜きが必要です。給水栓を閉めた状態でスイッチを入れ、1分ほど通常の洗濯と同様に運転して給水ホース内の水を抜きます。

次に、電源を切ってから給水ホースを外し、「脱水のみ」コースを選択し、本体と排水ホースの水を抜きます。水抜きをしたら、フタを開けたままにしてひと晩置きましょう。

一般的な水抜き方法は上のとおりですが、機種によって異なる場合もあるため必ず取扱説明書で確認してください。

暖房器具の灯油は使いきっておく

灯油式のストーブやヒーターは数週間前から前日までに灯油を使いきるように調整しておきます。

残ったままにしておくと、運搬のときに灯油が洩れる可能性があり大変危険です。灯油が残ってしまった場合は、ガソリンスタンドなどの灯油販売店で処分できます。

加湿器の水を捨てる

加湿器を使用している場合は、運搬中に水が漏れないよう、前日までにタンク内の水を捨てておきます。加湿機能がついている電気ヒーターなども同様です。

2.貴重品や直前まで使うもの以外の梱包を済ませておく

当日朝まで使う生活用品や寝具、貴重品以外は、すべて前日までに梱包しておきましょう。現金やカード類、印鑑などの貴重品は梱包せず、手持ちのカバンなどに入れておきます。

バス用品は乾かしておき当日朝にダンボールに詰め、カーテンも朝の着替えが済んだら外してダンボールに詰めておきましょう。寝具も、当日朝に梱包します。

また、引っ越し後すぐに使うものは、ひとつのダンボールにまとめて梱包しておくことが大切です。

「当日開封」などの印をつけ、ほかのダンボールと区別しやすくしておきましょう。参考までに、当日すぐに使用すると考えられるものは以下のとおりです。

・カッターやハサミなどの梱包開封用具
・雑巾やゴミ袋などの掃除用具
・工具セット
・カーテン
・バス・トイレ用品
・寝具
・トイレットペーパー

新居でダンボールを開封するために使用するカッターやハサミ、家具の組み立てのときに必要な工具セットなどはほかの荷物に混ざると見つけにくいため、あらかじめ分けておきます。またカーテンも、入居すぐに取り付けるのが基本です。

3.貴重品を整理する

引っ越し会社を利用する場合、保険が適用されない品物もあります。会社によって規定は違いますが、一例を挙げると、以下のような貴重品や生き物には保険が適用されない場合も。

・現金や有価証券
・キャッシュカードや預金通帳・印鑑
・宝石・貴金属類
・事前申告のない美術品・骨董品など
・ペットや生き物

これらの貴重品は、運搬中に生じた損害に対し補償がされないため、引っ越し前日までに整理し、手荷物に加えておきましょう。ペットや生き物も、補償だけでなく、もし何かあったら大変です。引っ越しの際には自分に同行させるようにしましょう。

4.引っ越し前日までにおこなう掃除

当日の作業をできるだけ減らすため、掃除も前日までに済ませておきたいですね。台所の油汚れや浴室のカビなど、経年劣化でなく借主の怠慢によって生じた、常識的な範疇を超えた汚れについては、原状回復費用として請求される場合があります。引っ越し前日までに、できるだけきれいにしておくようにしましょう。

キッチンの油汚れをおとす

キッチンの油汚れは、程度にもよりますが掃除次第できれいにすることができます。
キッチン用の洗剤スプレーを吹きかけ5分~10分程度置き、その後ブラシで汚れをかきだして、仕上げにキッチンペーパーでふき取るとピカピカになることも。その際はキッチンの素材やガス台に気を付けましょう。

また頑固な汚れは、洗剤を塗布してから、置き時間を少し長めに取ってみましょう。
洗剤は長く置くと乾くので、蒸発を防止するために、キッチンペーパーを汚れの上に乗せるとラップ効果で汚れが浮き上がる、なんて一工夫もあります。

キッチンの換気扇を掃除する

キッチンの換気扇には、油汚れがこびりついていることがあります。取り外し可能な部分はすべて取り外し、キッチン用洗剤を混ぜたお湯につけると効果的です。浮いた汚れを古い歯ブラシなどを使って落とすなど、できるだけきれいにしておきましょう。

トイレの汚れをおとす

便器の汚れは、トイレ用酸性洗剤を塗布し、上からパックのようにトイレットペーパーをかぶせることで落ちやすくなることが多いです。

しばらく置いた後、トイレ用ブラシで掃除してみましょう。洗剤を使う際全般に言えることですが、塩素系洗剤と酸性洗剤を混ぜると有毒なガスが発生するため注意が必要です

浴室を掃除する

浴室も、こまめに掃除をしていないと、水垢やカビなどの汚れが溜まりやすい場所です。

浴室も、汚れがひどい箇所は、洗剤を塗布した上からキッチンペーパーなどをかぶせて時間を置くときれいになることも。

カビがひどい場合は市販のカビ取り剤を使いますが、その際はあらかじめ通常の浴室用洗剤で石鹸カスなどの汚れをおとしておくと効果的です。

カビ取り剤をしっかりカビに密着させるために、除去したい箇所が水で濡れている場合は乾かしてから塗布しましょう。また、強い薬剤を使う際には換気に注意が必要です。

排水溝をきれいにする

キッチンや浴室の排水溝も、しっかり掃除をしておきたいですね。ぬめりを取るために、あらかじめ洗剤スプレーをかけ、古い歯ブラシなどでこするときれいに掃除できるのでおすすめです。

5.食事を手配する

調理器具や食器を早めに片付けてしまうためにも、引っ越し前日の夜は、外食や弁当などで夕食を済ませるのがおすすめです。また翌日の朝食用には、パンやシリアルバーなど、食器を使用せずに食べられるものを購入しておくといいですね。

おわりに

引っ越し前日にするべきことを5つご紹介しました。
家電を運搬するための準備や梱包作業、掃除は前日までにおわらせておきましょう。

貴重品類は保険対象に含まれないため、あらかじめ手持ちのカバンなどに入れておくとよいですね。
当日に現金が必要になることも考えられるので、財布は出しやすい場所に入れておきましょう。

また引っ越し前日の夕食はできるだけ調理器具や食器を使わず済むよう外食や弁当で済ませ、当日の朝食も食器の必要ないものを忘れずに準備しましょう。
前日にやるべきことをおこなっておき、余裕を持って当日を迎えたいですね。

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