国土交通省は10月1日、新たなタクシーの迎車料金サービス「変動迎車料金」と「定額タクシー運賃」の実証実験をそれぞれ開始した。

東京都で「変動迎車料金」サービス実施

  • 定額タクシー実証実験概要(出典:国土交通省Webサイト)

「変動迎車料金」は、需要に応じて過去の輸送実績などから時間帯ごとのタクシー需要を判断し、それに応じて段階的に価格を変動させるもの。閑散時の「迎車料金が安ければタクシーを利用したい」といった潜在的ニーズや、混雑時の「少し高い料金を払っても優先的に配車を受けたい」といったニーズに柔軟に対応するとともに、需要喚起と運行効率化によるタクシー事業者の生産性向上を検証する。

実施期間は、2018年10月1日~11月30日。対象地域は、東京都23区、武蔵野市、三鷹市。実施事業者は、大和自動車交通グループ、国際自動車グループ(中央区、港区)、日本交通グループ(特別区、武蔵野市、三鷹市)。

「定額タクシー運賃」は、利用可能区域や利用回数などの条件の範囲内で、一定期間、定額で乗り放題とするもの。運転免許を返納した高齢者の通院など地域の実情に応じた移動ニーズに対し、地域の足として割安なタクシーサービスを提供する定期券のような運賃を検討し、全国各地へ取組を拡大するための課題や実現可能性を検証するとしている。

実施期間は、2018年10月1日~12月21日。実施事業者と地域は、十勝中央観光タクシー(北海道帯広市など)、郡山観光交通(福島県郡山市)、白河観光交通(福島県白河市)、大和自動車交通グループ(東京都立川市など)、神奈中タクシーHD(神奈川県厚木市など)、フクモトタクシー(岡山県真庭市)、第一交通産業グループ(福岡県北九州市など)。