水樹奈々、宮野真守、高橋洋子、angelaなど、キングレコードに所属する声優・アニソンアーティストや、キングレコードのアニソンの歴史を彩ってきたアーティストが出演する話題のフェス「KING SUPER LIVE 2018」(略:キンスパ)。先日東京ドームで開催された国内公演に続き、キンスパ初の海外公演が、2018年9月30日に台湾・国立体育大学体育館(林口体育館)にて開催され、アニソンやアニメを愛する台湾ファン約5,000人が集まった。

■高橋洋子
オリエンタルな衣装を身に纏った高橋洋子が登場してイントロを歌い始めると会場が沸き立ち大歓声とともに客席のペンライトが一面真っ赤に染まる。日本のみならず海外のアニメ・アニソンファンなら誰もが知っているであろうTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』OPテーマ「残酷な天使のテーゼ」から台湾公演は幕を開けた。MCでは台湾に来られたことへの感謝を述べた後、残る2曲でも圧巻のパフォーマンスを披露した。

■上坂すみれ
洗練されたEDMサウンドとともに上坂すみれが「こんにちはー!」と叫びロリータファッションの衣装で登場。台湾でも配信され、話題になった今年一番の問題作TVアニメ『ポプテピピック』OPテーマ「POP TEAM EPIC」をクールに歌い切った。MCであらためて自己紹介と挨拶をした後、自身のデビュー曲「七つの海よりキミの海」、そして「Inner Urge」ではキュートでコケティッシュな上坂すみれの魅力が存分に味わえるステージとなった。

■水瀬いのり
星空と宇宙の映像をバックに、伸びやかな歌声で観客を沸かせたのは水瀬いのりの「Starry Wish」。続く「Million Futures」「アイマイモコ」を笑顔で歌い上げた。MCでは「いのりんと呼んでくれて凄く嬉しい!」と話し、自身も中国語で自己紹介に挑戦する微笑ましい姿もみられた。「Ready Steady Go!」では、フロートでアリーナを外周しながら元気いっぱいにタオルを振って歌う姿に、見ているこちらにも自然と笑顔が広がった。

■小倉唯
1曲目に「Honey♥Come!!」を披露した小倉唯。台湾でも「はにかむ」コールが広がると一気に会場が彼女の世界に染まっていく。続いて2曲披露し、堂々としたパフォーマンスで観客を沸かせた。これが自身初の海外ライブということで、台湾の沢山のファンが喜びの声を上げていた。ラストに披露したのは「Baby Sweet Berry Love」。笑顔で手を振りハッピーな空間を完成させた。

■angela
「Shangri-La」のイントロが流れると大きな歓声が沸き起こった。atsukoが「转动毛巾!(タオルを回して!)」と煽り、コミカルなアッパーチューン「全力☆Summer!」では「うっ!はっ!」のコール&レスポンス。angelaらしく会場を巻き込んだパフォーマンスに観客も笑顔で応える。「シドニア」ではatsukoが「林口体育館に集いしキンスパの騎士たちよ、総員、敬礼!」と号令をかけ、会場の全員がペンライトで敬礼を返し、会場のボルテージを最高潮へと導いた。

■森口博子
続いて登場したのは、こちらも初の台湾ライブとなる森口博子。会場が青く染まる中、ヒット曲「水の星へ愛をこめて」を歌い、「大家好!(みなさんこんにちは!)」と中国語で挨拶。今年リリースされた新曲「鳥籠の少年」を披露した後は、日本の災害時に台湾からの大きな支援があったことに触れ、「台湾のみなさんに感謝を込めて」と「ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~」をたっぷりと思いを込めて歌い上げた。

■宮野真守
「EXCITING!」のイントロで「Come on!」と呼びかけて宮野真守が登場。ペンライトを左右に振る観客へ「棒棒!(上手!)」と煽り魅了していく。昨年自身初の台湾単独公演を行った宮野は「また台湾に来ることができてとても嬉しいです!」と中国語で話し、会場から暖かい声援が響き渡った。続いてTVアニメ『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%』の主題歌「カノン」を繊細ながらも激しく歌い上げ、ラストは「SHOUT!」で締めくくった。

■水樹奈々
「TESTAMENT -Aufwachen Form-」の荘厳なイントロとともに、水樹が登場すると大歓声が起こった。威風堂々たるパフォーマンスに会場のテンションも爆発。ここで、台湾のファンに人気の楽曲「深愛」のイントロが流れると歓喜の声が上がり、しっとりと聴かせる歌声に酔いしれた。前日自身の単独公演を行った水樹だが、「初めてのキンスパ海外公演で出演者みんな気合が入っています!」とレーベルメイト達と一緒にパフォーマンスできる喜びを語った。続いて宮野真守とコラボ楽曲「結界」を“海外初”披露。向き合って視線を合わせる瞬間も息ピッタリだった。中国語で「男の子OK!?女の子OK!?」と煽ったあと、「DISCOTHEQUE」で本編ラストを締めくくった。

■アンコール

<ドロップスターズ(小倉 唯、上坂すみれ、水瀬いのり)>
アンコールを求める歓声が会場内に響く中登場したのはTVアニメ『ポプテピピック』の劇中アニメ「星色ガールドロップ」キャラクターによるユニット・ドロップスターズ(小倉唯、上坂すみれ、水瀬いのり)。ライブグッズの赤いTシャツをお揃いで着用し、キュンキュンと甘くて可愛いデザートのようなアイドルソングを披露した。

<森口博子、水樹奈々、atsuko(angela)>
静寂の中、「君に届け Northern lights」と歌声が響き、一気に会場は興奮と熱狂に包まれた。林原めぐみによるTVアニメ『シャーマンキング』オープニングテーマ「Northern lights」のカバーを、なんと森口博子、水樹奈々、atsuko(angela)というスペシャルな三人で披露。圧倒的な歌唱力で会場を飲み込み、それぞれ個性の異なった魅力のあるパワフルで華やかなボーカルが楽曲を彩った。

そして、ここで出演者全員がステージ上に集合し、一言ずつ挨拶。最後に森口は、「台湾のお客さんは情熱的で、日本のアニメをずっと大事にして下さっていること、とても力になっています」と語った。

この日出演者全員で披露されたのは、水樹奈々の代表曲「ETERNAL BLAZE」。森口・高橋・atsuko(angela)は向かい合ってお互いの歌をぶつけ合い、宮野はサビで美しいハモりも披露するなど、出演者全員が一体となって熱いパフォーマンスで盛り上げた。最後は全員がそれぞれに中国語で感謝の気持ちを届けながら、森口の「to be continued!」で締めくくられた。

「KING SUPER LIVE 2018」は残すところ10月14日の上海公演。こちらもどんなセットリストやステージになるのか注目しておきたい。各詳細は公式サイトにて。

●「KING SUPER LIVE 2018 in 台湾」2018.9.30 台湾・国立体育大学体育館(林口体育館)・セットリスト

M-01. 残酷な天使のテーゼ/高橋洋子
M-02. 真実の黙示録/高橋洋子
M-03. 魂のルフラン/高橋洋子
M-04. POP TEAM EPIC/上坂すみれ
M-05. 閻魔大王に訊いてごらん/上坂すみれ
M-06. 七つの海よりキミの海/上坂すみれ
M-07. Inner Urge/上坂すみれ
M-08. Starry Wish/水瀬いのり
M-09. Million Futures/水瀬いのり
M-10. アイマイモコ/水瀬いのり
M-11. Ready Steady Go!/水瀬いのり
M-12. Honey♥Come!!/小倉唯
M-13. Future Strike/小倉唯
M-14. Raise/小倉唯
M-15. Baby Sweet Berry Love/小倉唯
M-16. Shangri-La/angela
M-17. 全力☆Summer!/angela
M-18. KINGS/angela
M-19. シドニア/angela
M-20. 水の星に愛をこめて/森口博子
M-21. 鳥籠の少年/森口博子
M-22. ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~/森口博子
M-23. EXCITING!/宮野真守
M-24. テンペスト/宮野真守
M-25. カノン/宮野真守
M-26. SHOUT!/宮野真守
M-27. TESTAMENT -Aufwachen Form-/水樹奈々
M-28. 禁断のレジスタンス/水樹奈々
M-29. 深愛/水樹奈々
M-30. 結界 / 水樹奈々 feat. 宮野真守
M-31. DISCOTHEQUE/水樹奈々
【ENCORE】
M-32. Twinkling star/ドロップスターズ(小倉 唯、上坂すみれ、水瀬いのり)
M-33. Northern lights/森口博子、水樹奈々、atsuko(angela)
M-34. ETERNAL BLAZE/全員

(photo:hajime kamiiisaka)