説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iOS 12にしてからバッテリーの減りが速いような気がします!?』という質問に答えます。

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確かに、iOSをアップデートするとバッテリーの減りが速くなる可能性はあります。しかし、それは一時的なことと考えていいでしょう。数日ほど経つと、バッテリーが減るペースは落ち着いてくるはずです。

バッテリーの減りが速まる原因のひとつが、「アプリの自動アップデート件数の増加」です。システムSの更新に伴い機能変更/修正を余儀なくされるアプリの数は多く、その提供開始時期はiOSアップデートの公開日前後に集中します。ふだんよりアプリをアップデートする件数が増えれば、ストレージの読み書きや通信を行う回数/時間も増加しますから、そのぶん消費電力量が増えるという理屈です。

検索用インデックスの再構築も、消費電力が増える処理です。ホーム画面中ほどを下方向へフリックすると現れる検索バーは、アプリが持つデータを含めiPhone内部を検索対象とする「Spotlight検索」で利用されますが、その高速な検索のためにはあらかじめインデックスを作成しておく必要があるからです。iOSをアップデートした直後に行われることが多く、その処理のため電力を消費するのです。

アプリの数を大幅に減らさないかぎり、上述した2つの処理を止める方法はありませんが、電力消費量が増えるとしても一時的なことです。早めの充電を心がける程度の心がまえでじゅうぶんではないでしょうか。

なお、iOS 12にはバッテリーの消費ペースを振り返ることができるバッテリー管理機能が用意されています。いつまで経ってもバッテリーの減りが速い、iPhone本体が熱くなっているという場合は、『設定』→「バッテリー」の順に画面を開き、バッテリー使用状況や消費量の大きいアプリを特定しましょう。そうすれば、アプリの削除や更新を行うなどの対策をたてることができます。

  • iOSをアップデートしてからしばらくは、インデックス構築やアプリのアップデート件数増加のためバッテリー消費ペースが一時的に増えることがあります