自由国民社はこのほど、健幸会 安藤歯科クリニックの理事長・院長である安藤正之氏の著書『人は口から死んでいく 人生100年時代を健康に生きるコツ!』(税別1,300円)を発売した。
安藤氏は30年にわたって、かみ合わせ治療のスペシャリストとして歯科医療に取り組むかたわら、現代病ともいえる不定愁訴を解剖学や生理学、微生物学の面から研究している。同氏によると、体の不調の原因は「舌ストレス」や「口内環境」にあるとのこと。同書では、これまでの研究の成果をまとめて解説している。
「舌ストレス」とは、舌が歯によって強いストレスを受け続けている状態を表す。その原因は、咀しゃく不足によるアゴの狭小化とされている。邪馬台国の女王・卑弥呼の時代には、1回の食事で噛(か)む回数は平均3,390回だったと言われているが、現代人はその6分の1の600回程度であるとのこと。この「舌ストレス」は、多くの人の不定愁訴の原因となっているとともに、滑舌にも影響を与え、最終的には舌癌をも引き起こす可能性があるという。
また、歯は首から上の血流を循環させるポンプの役割を担っており、血液の流れが健康の決め手であるとして、「歯は第3の心臓」であることも解説。そのほか、歯垢の細菌は大便より多いこと、虫歯菌と歯周病菌は仲が悪いこと、歯科金属が起こすアレルギーについても紹介している。