さて、今回のテーマは「秋」。天高く馬肥ゆる秋。読書の秋、スポーツの秋、秋といえば色々ありますが、やっぱり食欲の秋。これが一番ではないでしょうか……と、いきなり「ドリフ大爆笑」のいかりや長介ばりの導入で紹介させてもらうのは、上野のビュッフェレストラン『大地の贈り物』。この季節ならではの自然の恵みと味を満喫してきた!

  • まさに『大地の贈り物』! 「松茸と秋の味覚フェア」で自然の恵みと味を満喫

    「THE秋の味覚」! どれも美味しそうなので……ちょっと欲張りすぎたかな~っと!

毎年大人気の「秋の味覚フェア」開催

9月3日~11月4日の期間限定で「松茸と秋の味覚フェア」を開催中とのことでお邪魔させてもらったのだが、この実食レポ取材で『大地の贈り物』を取材するのは、なんと3回目。「どうもどうも~」とすっかり我が物顔で店に入っていくと、日に焼けたちょっといかつい人が待っていた。すぐに態度を正してよく見てみると、精悍な感じにパワーアップした料理長の岡崎智彦さんじゃないですか!

  • おなじみ、岡崎料理長。夏をエンジョイしすぎたのか? 思いっきり日焼けしとるやないか! (答えは記事中にあり)

聞くと、高知出身ということもあり、運営会社のチームで参加した「よさこい祭り」で金賞を受賞したのだそうだ。それでそんなに日焼けしてんのか~。日夜新メニューを開発しながらそんなこともやっていたなんて、さすが若くしてこの店の味を任されているだけのことはある。

例年好評をいただいているという「松茸と秋の味覚フェア」。目玉は、タイトル通り「松茸」。松茸といえば高級なイメージがあるし、素材の味をそのまま生かして焼いたものや土瓶蒸しなんかで提供されるのが一般的だ。その松茸をいかにして上手く調理してビュッフェメニューとしてお客さんに楽しんでもらうのか?

岡崎料理長が一休さんばりに考え抜いた結果、誕生した松茸料理は7種類。その他、デザートなども合わせて13種類がラインナップ(ディナー限定メニュー含む)。なんか今まで以上に気合入ってない? それもそのはず、岡崎料理長はもともと和食の料理人だけあって、松茸やさんまなど日本ならではの秋の味覚を扱うのはお手の物なのだ。

2つのイチオシメニューがこちら!

ところが、今回のイチオシメニューは和食にあらず。メインとしているのは「ローストポーク~松茸クリームソース~」だという。和食の定番メニューもおすすめなのだが、そこはフェアごとに常にチャレンジしている『大地の贈り物』。創作料理での勝負も忘れない。

  • 「ローストポーク~松茸クリームソース~」ソースの味が忘れられないっす

「自分も和食の料理人ということもあって、メインの創作料理にはなかなか悩んだんですけど、もともとフレンチの料理人だった上司が松茸のクリームソースを作ってくれたんです。はっきり言ってめちゃくちゃ美味しいですよ」とのことで、ローストポークにたっぷりかけて食べてみた。

本当だ、めちゃくちゃ美味い! 刻んだ松茸をにんにくと炒めてクリーム等と合わせて作られているとのことで、香りも味も芳醇な松茸がクリームと絡みあう絶品。ローストポークももちろん美味しいんだけど、チビチビソースだけそのまま舐めちゃうくらいの美味しさだった。これ、家に持ち帰って常備しておきたいよ。なんとかならないですかね?

もう一方のメイン料理は、やはり秋の魚といえば秋刀魚ということで、「秋刀魚の塩焼き」。4等分に食べやすくして提供されているから、ファミリーで休日に利用したいビジネスマンにも嬉しい。今年の秋刀魚漁は去年よりも良好とのことだし、これからさらに脂が乗ってくるはず。

  • 「秋刀魚の塩焼き」は4等分に食べやすく。大根おろしに醤油をたらすとそこはもう秋

和の定番料理も、当然うまい!

もちろん、「松茸と栗の炊き込み御飯」「松茸のお吸い物」といった和の定番料理は間違いなく美味しい。どの料理も丁寧に出汁を取って作り上げる岡崎料理長の本領が発揮されているといえるだろう。ハードルを上げまくってるようだけど、本当に美味いから問題なし。

  • 炊飯器を開けたら「松茸と栗の炊き込み御飯」が。わ~い!

  • これぞニッポンの秋っていう感じの「松茸と栗の炊き込み御飯」

個人的に毎回楽しみなのが、「揚げ出し豆腐」。今回の「松茸餡の揚げ出し豆腐」も好みにドンピシャ。滑らかで口触りの良い餡の味は絶妙で、これだけでご飯のおかわりが何杯でもいけるし酒もグイグイいける。

  • やっぱり大好きな揚げ出し豆腐。今回、食べる順番を誤ってしまい満腹状態で食べたのが悔やまれる。好物は先に食べるべき!

また、日替わりで変わり種の秋野菜がサラダコーナーに並べられているのも今回の特長。

  • 入口付近のサラダコーナーはいつも以上に彩り豊か

この日は、水菜のような見た目ながら食べてみたら思いっきりセロリの味がする「サラダセロリ」、カボチャの一種でシャキシャキした食感でスナックみたいに生で食べられる「コリンキー」、白いけど苦みはそのまんまゴーヤの「白ゴーヤ」、真っ赤な大根「紅くるり大根」が並んでいた。セロリの独特の風味、コリンキーの甘み、ゴーヤの苦み、そして紅くるり大根の辛み(結構辛かった)と、どれも新鮮さが際立つ『大地の贈り物』だからこそ実現できる味。

  • 変わり種の野菜にプチトマトをプラス。どれも新鮮で味が濃い

何種類も用意されているドレッシングも何パターンか組み合わせて食べられるのもこの店ならではの楽しみ方だ。さらに「モンブラン風味の栗ドーナツ」「かぼちゃファウンテン」「芋チョコソフトクリーム」と、オリジナルデザートも充実。

  • 食後には秋のデザートをどうぞ

  • サーターアンダギーっぽい「モンブラン風味の栗ドーナツ」

今回のフェアでは、『大地の贈り物』の店名通り、そもそものコンセプトである素材の良さをシンプルに食べられる飲食店であることを改めて実感することができた。季節を感じられる自然の恵み、そして丁寧にとった出汁を存分に生かした「松茸と秋の味覚フェア」で、その神髄を堪能してほしい。

  • 寿司コーナーには「松茸の握りずし」も。さっぱりとした味で何貫も食べられそう

  • 「秋野菜の蒸籠蒸し」は蓋を開けたらファ~っと良い匂いが立ち昇った

ビュッフェ料金
■ランチ
大人平日1,890円、土・日・祝1,990円/小学生1,000円/4歳以上500円/3歳以下無料
■ディナー
大人2,990円、梅酒+樽生スパークリングワイン飲み放題プラン3,490円、梅酒+ビール・サワー放題プラン3,990円、プレミアム飲み放題プラン4,290円/小学生1,500円/4歳以上500円/3歳以下無料※すべて税込価格

●information
「大地の贈り物 上野店」
「松茸と秋の味覚フェア」(9月3日~11月4日の期間限定)
東京都台東区上野1-20-11 鈴乃屋ビル4F
営業時間:ランチ11~16時、ディナー17~22時
定休日:無