女優の吉岡里帆が、あす18日に最終話を迎えるカンテレ・フジテレビ系主演ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(毎週火曜21:00~)の撮影3カ月を振り返った。
吉岡演じる新人ケースワーカー・義経えみるの成長を描いた同作。前回の第9話では、子供を置いて1週間以上も家を空け、保護費を窓口支給に変更された梓(松本まりか)が、鬼の形相の梓が区役所に乗り込んできた。梓の行動が、虐待にあたると問い詰めるが、あくまで金が目的の男と梓は激高し、事態は警察沙汰となる。
この第9話と10話はドラマのオリジナルストーリーで「このドラマで伝えたかった家族のお話を描きます。センシティブで、とても愛のある物語です」という吉岡。最終話では、えみるの成長ぶりも見られるが、「不器用ながらも一生懸命にやってきことが実を結ぶ。初回からずっと観てきてくださった方には、よかったなって思っていただける内容になっています!」と微笑んだ。
また、全力でぶつかってくる松本演じる梓との対決については「梓さんの本質的な部分が最終話で明らかになるのですが、梓さんが自分の子どもを育てる厳しい現状が目の当たりになります」と予告。「これまでのえみるは『ただ助けたい』だけだったのですが、敵対してでも守りたいに変わっていった。それが、9、10話なのかなと思います。まりかさん演じる梓さんの、感情をむき出しで生きている姿、目の前が見えなくなって何を大事にすべきか分からなくなっている様子、渦巻く感情は、見る方の胸をわしづかみにすると思います」と力強く語る。
そして、えみると過ごした3カ月を振り返って、「1クールと一言で言っても、どういう作品で1クールを過ごすかで、まったく心の持ち方が変わってきます。今回は3カ月という期間が濃厚で、1日1日の重みがすごかった。楽しい、幸せ以外のところで、人の人生を請け負う重みと戦って、作った作品だと思います」と感想。
その上で、「人生の瀬戸際、生きるか死ぬかのギリギリのラインを共に歩いていくことは、自然と、自分を強くさせてくれたり、守らなければならないものが見えてきて――。意識したというより、自然とこみ上げる感じでした」と、演じていての心境を明かした。