「ThinkPad X1 Carbon」(以下、X1 Carbon)を長期でお借りして約1カ月間、外出時はできるだけ持ち歩いて使うようにしました。そこで見えてきた、「X1 Carbon」の使い勝手と性能とは……。

  • コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - ThinkPad X1 Carbon・第2回

    約1カ月間持ち歩いた「ThinkPad X1 Carbon」

■コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - ThinkPad X1 Carbon・第1回

  1. 不満を感じない良バランス
  2. USB Type C端子で多彩なことができる
  3. 直販モデルの一番の悩みは仕様の確定と注文のタイミング

ひとつひとつ紹介していきましょう。

不満を感じない良バランス

お借りしている期間、海外出張や宿泊を伴う国内出張がなかったため、残念ながらホテルや新幹線、そして飛行機の中で使うチャンスは得られませんでした。しかし、X1 Carbonの魅力は、東京都内でのモバイルだけでも十分に体感できたように思います。

筆者が個人で所有している現在のモバイルノートは11型サイズで、質量は1kgを切るモデルです。このため、X1 Carbonを持ち歩き始めたとき、重さに関して不思議な感覚がありました。それは、1.13kgという重さはカバンに入れると重く感じるのに、X1 Carbonを手に取ると軽く感じるというものでした。14型液晶のボディを見ていると、筆者の脳が「軽い」と錯覚したのかもしれません。

  • コヤマタカヒロのモバイルノート実戦記 - ThinkPad X1 Carbon・第2回

    11型ノートとのサイズの違い。14型サイズだけに持ち運ぶときのカバンは選びます

さらに、1kg以下の小型ノートパソコンからの持ち替えによる重量増は、実際にカバンに収納してしまうと、他に持ち歩く荷物の量によってかき消されてしまうこともあります。X1 Carbonを持ち歩くようになってほんの数日で、重さは気にならなくなりました。

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    小田急ロマンスカーのテーブルで使っているところ。ややテーブルからはみ出しています

続いて性能面です。ライターという仕事では、負荷の高い作業は多くありません。もっとも多いのは、Webブラウズによる情報収集と原稿の執筆。そして、Adobe Photoshopを使った写真の編集、Adobe Illustrator、Adobe Acrobatなどを使った編集作業です。こうした筆者の通常作業では、X1 Carbonの処理能力に不満を持つことはほぼありません。

■基本SPEC

  • CPU : Intel Core i7-8650U(1.9~4.2GHz)
  • メモリ : DDR3-2133 16GB
  • ストレージ : SSD 256GB(PCIe M.2)
  • ディスプレイ : 14.0型IPS液晶(2,560×1,440ドット)
  • バッテリー駆動時間 : 最大約20.9時間
  • インタフェース : USB 3.0×2、USB Type-C×2(DC-in、Thunderbolt 3、Video-out機能付き)、HDMI出力×1、microSDメディアカードリーダー×1、ヘッドホン出力×1、イーサネット拡張コネクタ
  • ワイヤレス機能 : IEEE802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
  • サイズ : W323.5×D217.1×H15.95mm
  • 質量 : 1.13g

CPU性能が高いことに加えて、16GBという大容量メモリの搭載は、1枚で50MBを超える写真でもスムーズに取り扱えます。これまでは自宅のデスクトップパソコンで作業しようと思っていたような、写真の編集やRAW現像も気軽にできるようになりました。

写真加工が快適になったのは、CPUやメモリだけでなく液晶ディスプレイの見やすさもあります。2,650×1,440ドット、14型の広い画面は快適です。ただし、輝度100%だと非常に明るく鮮やかなため、目が疲れやすくなります。明るい屋外で使うときなどを除いて、普段は、輝度を50~75%にして使っていました。それでも十分に見やすくキレイです。