国土交通省は11日、関西国際空港連絡橋の橋桁の撤去作業について発表した。作業が順調に進めば、鉄道桁の据え直し作業にも着手でき、月内にも鉄道による空港アクセスが再開可能になる見込みだという。
関空連絡橋は台風21号の影響でタンカー船との衝突事故が発生し、橋桁が損傷。現在は緊急車両・シャトルバス等に限定し、連絡橋上り線を用いた対面通行を実施(一般車両は通行禁止)し、鉄道についてはJR関西空港線・南海空港線ともにりんくうタウン~関西空港間が運転見合わせとなっている。関西空港駅を発着するJR西日本の特急「はるか」は日根野駅まで運転(日根野駅で関空快速、りんくうタウン駅でシャトルバスに乗換え)され、南海電鉄の特急「ラピート」は運休が続いている。
国土交通省サイトで9月7日に公開された「関西国際空港の早期復旧等に向けた対策プラン」(骨子)では、鉄道による空港アクセスに冠して「道路橋の撤去作業後、速やかに鉄道橋の修復に着手」し、運行再開まで「概ね4週間」とされていた。今回の国土交通省の発表によれば、関西国際空港連絡橋において損傷した橋桁をクレーンで吊り上げ、撤去する作業に9月12日から着手する予定となり、天候等による不測の事態が生じない限り、9月14日の撤去完了を目標に作業が進められることになったという。
橋桁の撤去作業が順調に進み、鉄道桁の据え直し作業に着手できた場合、「概ね4週間」とされた鉄道による空港アクセスの運行再開時期が1週間程度短縮される。台風21号による被害から1カ月弱、月内にも鉄道での運行を再開できる見込みとなった。