説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iOS 10を使っていますが、11を飛ばして12にアップデートできますか?』という質問に答えます。
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秋に公開予定の「iOS 12」は、9月5日現在パプリックベータ(不特定多数に参加してもらう試験運用)の配布が開始されています。正式公開の時点ではどうなるかわからないものの、今後大きな仕様変更はないと考えられ、その点では6月にAppleが開催した開発者会議(WWDC)における情報のままといえそうです。
ということは、iOS 12をサポートする端末であれば必ずアップデートできます。アップデート時点で動作しているOSのバージョンは関係なく、iOS 11はもちろんiOS 10でもiOS 12へとアップデートすることが可能です。iPhone 7を購入してから一度もOSをアップデートしていないからiOS 10のままという場合でも、iOS 11にアップデートすることなく、一足飛びにiOS 12へアップデート可能と判断できます。
なお、iOSアップデートはiOSが起動しない特殊な動作状態(DFUモード)で処理されるため、iOSの機能に依存しません。通常はiOSアップデートのダウンロード完了後、画面の指示に従って処理を進めれば自動的にDFUモードに入りますが、iPhoneのホームボタンとスリープボタンを同時に長押しするなどの操作を行えば(機種によって操作方法が異なります)、手動でDFUモードに入ることもできます。
ところで、iOS 12では引き続きiPhone 5sがサポートされます。2013年9月発売のiPhone 5sには、iOS 7がインストールされた状態で出荷されましたから、購入以来一度もアップデートしたことがなければ4つのバージョンを飛ばしてiOS 12へアップデートすることになります。この間、32ビットアプリの新規配布終了などiOSを取り巻く環境は大きく変わりましたから、iOSを問題なくアップデートできたとしても、アプリが動かないなどの問題が発生することは覚悟しておくべきでしょう。