JR西日本が京阪神地区における9月5日の運転計画を発表。南海電気鉄道も9月5日の列車運転予定について発表した。台風21号の影響で、JR関西空港線・南海空港線が当分の間、運転見合わせに。南海本線尾崎駅では駅舎の火災が発生しているという。
台風21号は9月4日12時に徳島県南部に上陸した後、四国・近畿を通過して日本海を北上中。近畿地方では浸水被害や大規模停電など甚大な被害をもたらした。関西国際空港では同日午後、人工島と対岸を結ぶ連絡橋でタンカーが衝突する事故が発生。鉄道に加えて道路も通行止めとなり、空港が孤立状態になったと報道されている。取り残された人は利用者約3,000人、従業員約2,000人に及ぶという。
関西空港駅への路線はJR西日本と南海電鉄が運行しており、9月4日は両社とも終日運転見合わせとしていた。JR西日本は同社の列車運行情報にて、関西空港線日根野~関西空港間は当面、運転見合わせとすることを発表している。関西空港駅発着の特急「はるか」も全区間・全列車で運転を取りやめる。
阪和線天王寺~日根野間は9月5日始発から通常の5割程度での運転となる。列車運行情報用のTwitterアカウントでも、「台風の被害により複数の電柱が倒れ、車両の移動が出来ないことから十分な輸送力が確保できない状況です」と写真付きで説明。朝の通勤時間帯も通常より少ない本数となるため、「時間をずらすなど、分散乗車にご協力をお願いいたします」と呼びかけている。
阪和線においては、台風の被害により複数の電柱が倒れ、車両の移動が出来ないことから十分な輸送力が確保できない状況です。朝の通勤時間帯は通常の5割程度で運転する予定です。通勤等の時間をずらすなど、分散乗車にご協力をお願いいたします。 pic.twitter.com/FdWy5TMvf1
— JR西日本列車運行情報(環状・大和路・阪和線)【公式】 (@jrwest_kinki_op) 2018年9月4日
JR西日本ではその他、和歌山地区の紀勢本線(きのくに線)や和歌山線など一部区間で運転再開見込みが立たず、京阪神地区でも列車の遅れや運転取りやめが発生する可能性があるとしている。
南海電鉄はりんくうタウン~関西空港間(空港線)を当分の間、運転見合わせとするほか、紀ノ川~加太間(加太線)、高野下~高野山間(高野線)、汐見橋~岸里玉出間も運転再開のめどが立たず、9月5日始発から運転を見合わせると発表。これらの区間以外でも、線路など諸施設の安全確認ができない場合は始発から運転を見合わせる。加えて南海本線尾崎駅で駅舎の火災が発生し、当分の間、使用できない状態となったことも報告している。
なお、貝塚駅で南海本線と接続する水間鉄道も、台風の影響で鉄道施設等に被害が発生したため、当面運休となる。復旧には日数を要するとのこと。和歌山電鐵は停電や倒木などの被害により、9月5日昼頃まで運転を見合わせる。