HRBrainは9月3日、「目標管理の実態と従業員の本音に関する意識調査」の結果を発表した。調査は8月18日~20日、人事評価を受ける立場の会社員男女600名(役職がない正社員)を対象に、インターネットリサーチで行われた。
企業49.2%が定期的に個人目標を設定
調査ではまず、目標管理の実態を把握するため、「あなたの会社では、四半期・半年、あるいは一年ごとに個人の目標を設定していますか」と尋ねたところ、49.2%が「設定している」と回答。会社の規模別に見ると、従業員数25人未満の会社では12.1%、従業員数25人以上-100人未満の会社では41.4%と、全体平均を下回る結果に。従業員数が少ない会社ほど、個人の目標を設定していない傾向にあることがわかった。
個人目標を何に記載・入力し、どのように管理しているかを問うと、「エクセルなどのドキュメントを使用している」(52.9%)が圧倒的に多く、次いで「メモや紙」(20.0%)、「クラウド型の管理ツール」(19.0%)と続いた。
また、これまでに部署異動や新しい上司が就任した等の引き継ぎのタイミングで、 上司によって求められる指標やフィードバック等が異なっていたため、困惑した経験がある人の割合は8割(「よくある」26.1%、「たまにある」53.9%)にのぼり、人によって評価軸が異なることが弊害を起こしていることがわかった。
6割超が設定した目標を意識せず
次に、目標設定に対する意識の実態を調査した。その結果、「設定した目標を常に意識して、日々の仕事に取り組んでいる」と回答した人はわずか35.9%という結果に。一方、「査定時期や面談時期のみ、目標を意識して仕事に取り組んでいる」が45.8%、「目標を意識していない、または、覚えていない」が18.3%と、6割以上の会社員が常に目標を意識して仕事に取り組んでいない現状が明らかとなった。
目標への意識が低い原因を探ると、「目標を振り返るタイミングが少ないから(上司や目標に対するコミュニケーションが頻繁ではなく、忘れてしまう)」(46.6%)が最も多く、次いで「面談のためだけのその場しのぎの目標設定になってしまっているから」(42.9%)、「設定した(された)目標に対して納得いっていない、または、機能していないと感じているから」(27.0%)と続いた。