MSIは、IFA 2018開催に合わせて、クリエイター向けの高性能スリムノート「P65 Creator」を発表。会場のMSIブースに展示されたいた、実機の写真とともに紹介する。
P65 Creatorは、CPUに第8世代Intel Core Hプロセッサ、ディスクリートGPUにGeForce 10シリーズを採用した、性能重視のスリムノートだ。
製品名に“Creator"とあることからもわかるように、映像クリエイターを中心とした、CPU、GPUともに高い処理能力を必要とするユーザーをターゲットとしている。ボディカラーはシルバーが基本となるが、リミテッドエディションとしてホワイトモデルも用意される。
特徴は、ハイエンドスペックを搭載しつつ、スリムなボディを実現している点だ。本体のサイズは357.7×247.7×17.9mmと、15.6型液晶搭載のハイエンドノートとしてはかなりスリムかつコンパクト。小型ボディの要因は、液晶ベゼルが狭額縁仕様となっているためで、左右ベゼルは4.9mmに狭められ、小型化に貢献。
本体の高さも17.9mmと、優れたスペックを考えるとかなり薄い。重量も1.88kgと2kgを下回っている。モバイル用途をターゲットとしているわけではないが、高性能PCを持ち歩きたいと考えているなら、この重量は魅力となりそうだ。
薄型ボディでは、高性能なCPUやGPUの熱をいかにマネージメントするかが重要となるが、P65 CreatorではゲーミングPCやビデオカードなどで培われた冷却技術を応用した「Cooler Boost Trinity」という冷却システムを採用。3基の冷却ファン「Whirlwind Blade Fan」に4本のヒートパイプを組み合わせた強力な冷却システムだ。
いくら高性能CPUやGPUを搭載しても、熱対策が不十分で高負荷時にサーマルスロットリングが頻発するようでは意味がない。その点、P65 Creatorではそういった心配がなく、常に最高の性能が引き出せるという。この部分は、クリエイターにとっても大きな見所となるはずだ。
ディスプレイには、フルHD(1,920×1,080ドット)表示対応の15.6型液晶を採用。sRGBカバー率100%の広色域表示にも対応しており、表示品質も申し分ない。4K(3,840×2,160ドット)など、より高解像度のパネルが選択できても良かったように思うが、外部モニター3台を接続したマルチモニター環境にも対応しているので、必要十分の仕様といえる。
搭載CPUは第8世代Intel Core Hプロセッサで、チップセットはIntel HM370。GPUはGeForce GTX 1050TiまたはGeForce GTX 1060 Max-Q。メモリーはDDR4-2400またはDDR4-2666を最大64GB、内蔵ストレージはM.2仕様のSSDを2基搭載可能。
外部ポートは、USB 3.1 Gen1準拠USB Type-C×1、USB 3.1 Gen1 USB Type-A×3、HDMI、Mini DisplayPort、ギガビットイーサネットを用意。無線機能は、IEEE 802.11ac準拠無線LANとBluetooth 5.0を搭載。バッテリー容量は82Whで、駆動時間は9時間。
リミテッドエディションのホワイトモデルは、性能面がより強化されている。ディスクリートGPUにはGeForce GTX 1070 Max-Qを採用し、ディスプレイは最大144Hzの高リフレッシュレートに対応。
外部ポートはUSB Type-CがThunderbolt 3対応となり、USB Type-AのうちひとつがUSB 3.1 Gen2準拠となる。そして、HDMI、Mini DisplayPort、Thunderbolt 3の3ポートを利用し、外部4Kディスプレイを3台同時利用できるという。
クリエイター向けノートPCはMacBook Proの独壇場となっているが、P65 Creatorはその中に割って入る魅力のある製品。欧州での価格は1,700ユーロ前後からで、10月より販売を予定している。