IFA2018に出展するJVCケンウッドは、今年も展示スペースをJVCとケンウッドのブランドごとに分けています。それぞれにハイライトする製品を、来場者へストレートに伝える展示が目を引きました。
ケンウッドが力を入れるのは、ドライブレコーダーです。欧州では「ダッシュカム」と呼ばれています。ケンウッドは、ドライブレコーダーの分野では日本国内でトップクラスのシェアを誇るブランドですが、欧州をはじめ海外でも徐々に認知とシェアを広げています。
欧州では、ダッシュカムのビジネスをロシアで立ち上げ、続いてイングランドでも成功させています。JVCケンウッドのスタッフは「イングランドではいわゆる“当たり屋詐欺"が横行していたので、保険会社が自動車メーカーと組んでダッシュカムを搭載する保険付のサービスを提供したことがきっかけになって、ダッシュカムがブレイクしました。当社の製品も好調に推移していいます」と語っていました。
ドイツの市場には、これからダッシュカムを導入、拡大していくそうです。ドイツといえば世界を代表する自動車メーカーが数多く誕生した国ですが、ダッシュカムはロシアやイギリスに遅れをとっています。
その理由は、路上を絶えず録画し続けるダッシュカムは、国民のプライバシーを保護する法律に触れるのでは? という議論が巻き起こっていたためなのだとか。近年は、ダッシュカムによって運転時に発生しがちなトラブルを回避できるメリットに注目が集まり、法律が緩和されて商品の売れ行きが伸び始めているそうです。
ケンウッドでは、ダッシュカムのフラグシップモデルである「DRV-830」をはじめ、価格帯の異なる複数のモデルを投入、一気にシェア拡大を狙う戦略を打ち立てています。DRV-830はHDR録画機能を搭載しているため、録画映像の精彩感だけでなく、トンネルから抜けるときなど明暗差の多い景色を録画する場合も、白トビや黒つぶれを抑えて安定した映像を記録できるところが大きな特徴になります。
JVCは多彩なBluetoothイヤホン
JVCのブランドでは、スポーツ用を中心としたBluetoothイヤホンの多彩なラインナップにスポットが当てられていました。先日、日本でも発表されたばかりのタフネスコンセプト、「XXシリーズ」のイヤホン・ヘッドホンも注目されていました。
また、ホームシアター用プロジェクターは世界で初めてJVC独自のe-shiftテクノロジーによって、8K映像の投射を実現するD-ILAプロジェクター「DLA-NX9」を展示。その画質をいち早くチェックできる特別視聴室には、来場者が代わる代わる訪れていました。欧州での販売価格は約18,000ユーロ(約200万円)。日本導入も検討されているらしく、製品の続報には注目が集まるのではないでしょうか。