声優アーティストの水樹奈々が、ライブツアー「NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018」のファイナル公演を9月1日(土)に埼玉・メットライフドームにて開催し、約35,000人を動員。全国10箇所12公演行われた3年ぶりの夏ツアーは、自身が目標としている47都道府県でのライブに向け、東海、近畿、四国、九州・沖縄地区の制覇や、通算“177”公演目、そして“7”回目のメットライフドーム(西武ドーム)公演といったお祝いづくしとなった。
ツアータイトル「ISLAND」にちなみ、ヤシの木や緑が生い茂る特徴的なステージセット。ISLANDへ向け、水樹がジェットバイクを走らせるというオープニングムービーから繋がるように、「STARTING NOW!」のイントロに合わせ、アリーナ最後方からジェットバイクに乗った水樹が登場。中央に伸びた水路を、歌いながら勢いよく進んでいくという演出に客席からはたまらず大きな歓声が飛んだ。
紅白のボーダーにワイドパンツというマリンスタイルに身を包み、元気いっぱいに「みんなも一緒に踊ってー!」と観客へ投げかけると、キュートな振り付けが印象的な「Angel Blossom」「アノネ~まみむめ☆もがちょ~」を続けて披露。「遂に水路作っちゃいましたー!」と興奮気味に話し、「7」回目のメットライフドーム公演であることを報告し、観客と喜びをわかちあった。そして、続く「Happy Dive」「You have a dream」でもたくさんの笑顔を振りまいていく。
バックバンド・Cherry Boys (チェリボ)の紹介コーナーの後は雰囲気がガラリと変わり、「沈黙の果実」と今年デジタルリリースされた「BLUE ROSE」では大人っぽいアンニュイな表情を魅せてくれた。MCでは、チュールスカートの大人可愛い衣装へチェンジした水樹に、お決まりの「回って~!」コールが。「ええよ~」と愛媛弁で可愛らしく答えながら衣装をお披露目した。
そしてここからは水樹の夏ツアー恒例となっているお楽しみ企画のコーナーへ。今回は<夏うたアコースティック>と題し、各会場異なるチェリボメンバーと、異なるアコースティックアレンジの楽曲に挑戦。ファイナルでは、「この季節にぴったりの曲なんじゃないかな」と話し、「Late Summer Tale」をチェリボメンバー12人全員という豪華ミュージシャン達による協奏で披露した。「一夜限りという儚さもありますが、ライブ感がとても楽しい私もお気に入りの企画でした」という水樹の言葉に、客席からは大きな拍手があがっていた。
そして、トークは水樹も声優として出演する大人気アニメシリーズ“魔法少女リリカルなのは”の話題へ。10月公開となる劇場版の主題歌・挿入歌の制作エピソードも語られ、38thシングル「NEVER SURRENDER」への期待も高まったところで、同作品の楽曲「SECRET AMBITION」、「Invisible Heat」を叙情的に歌い上げ一旦ステージ裏へ。
バックダンサー・team YO-DAの紹介コーナーでは、DJサカリュウ (ベース・坂本竜太/演)が登場し一気にクラブの雰囲気に。「フランスの首都は・・・パリ!」という言葉をきっかけに客席からも「PARTY!」コールが上がる中、気づけば水樹が再びステージに登場し、「PARTY! PARTY!」が披露された。続く、激しいビートとダンスが特徴的な「stillin the groove」で会場の熱気が更に高まると、9月26日リリースのシングルに収録される「Hungry Hungry」では、誘うような女豹のポーズで観客を魅了していく。夏の淡い恋の想い出を綴った「夏恋模様」では、水樹の優しげな表情とその表現力に歌の世界観へと引き込まれていった。
幕間のムービーでは、各公演、砂浜で様々なお題をクリアするというバラエティ要素も入っていたが、この日はナイスガイ2人と「砂山くずし」に真剣(?)に挑む水樹の姿が見られ、客席には笑いが。そして、これまた水樹ライブ恒例といえば「大型乗り物」。映像明け、「アオイイロ」のイントロにのせアリーナ外周に現れたのは幅3m、長さ12mに及ぶ巨大な鯨(くじら)型のフロート。曲の途中には鯨の頭頂部からリフターが伸びたかと思うと同時におよそ2.4mに及ぶ水が吹き出し、まるで潮の上に水樹が立っているかのように見えるという粋な演出に、客席からも思わずどよめきが。続く「Happy Go-Round!」でも、タオルを笑顔で元気いっぱいに振り回していた。
ここで、この日第一弾目の嬉しいお知らせが。9月26日にリリースとなるシングル『WONDER QUEST EP』のM1情報「WHAT YOU WANT」が解禁され、会場で初披露されたのだ。“水樹的オルタナティブロック”の宣言通り、観客を鼓舞するような勇ましいロックチューンに大きな歓声があがった。そしてそのまま「ETERNAL BLAZE」「NEXT ARCADIA」「Exterminate」と立て続けに披露。全速力で走りながら歌う水樹の姿に呼応するように、会場の熱がどんどんあがっていく。
「もう一度ジェットバイク(最初)からやりたいくらい楽しくて幸せ!」「やっぱり夏はツアーだね!ライブ大好き!」という水樹らしいまっすぐな言葉に観客からも終わりを惜しむ声が上がる中、本編最後に披露されたのは「FEARLESS HERO」。とびきりの笑顔で歌唱する姿に観客も負けじと声援を送っていた。
客席からの「奈々」コールに応え、ステージ下手からヨット型フロートで登場し、披露されたのは「残光のガイア」「君よ叫べ」。アリーナを外周しながら拳を振り上げ、「残光のガイア」のサビ前では「YES!」のコールが会場に響き渡る。
ここで、この日第二弾目の嬉しいお知らせとして、37thシングル『WONDER QUEST EP』M2楽曲情報が解禁された。ゲームアプリ「陰陽師本格幻想RPG」テーマ曲のタイアップで、レーベルメイトである声優アーティスト・宮野真守をフィーチャリングに迎えた楽曲とのこと。会場からはこの発表に驚きと期待の歓声があがっていた。
アンコール3曲目には、本ツアーで披露し育ててきた、37thシングルに収録される「Birth of Legend」を歌い上げた。客席も一体となって掛け声を合唱し、ラストスパートに向けてさらに加速していく。
MCでは、早くも来年のライブ情報が二つ解禁された。一つ目は、さいたまスーパーアリーナで6年ぶりとなる第3弾フルオーケストラライブ「NANA MIZUKI LIVE GRACE 2019 -OPUS Ⅲ-」の開催を発表。2019年1月19日、20日の2Daysで行われる予定だ。二つ目は、水樹の故郷である愛媛県の会場「ひめぎんホール」にて、スペシャルライブの開催を発表。ツアーファイナルを迎えた日の新たな嬉しいお知らせに、再び大きな歓声があがった。
アンコールラストには、元気いっぱいに「POP MASTER」を披露。曲終わりには左右のウイングをダッシュして手を振り、会場全体が笑顔に包まれた。会場の「もう一回!」コールに応え、この日はダブルアンコールも実施。2009年に初めて西武ドーム(現・メットライフドーム)でスタジアムライブを行った思い出を振り返り、この日最後に披露されたのは、2009年のライブでもラストに歌った「DISCOTHEQUE」。今日一番の歓声とともに、会場全体で「CHU-LU CHU-LUCHU-LU PA-YA-PA」コールを大合唱。ラストにはステージ上空に花火が咲いた。「幸せな夏の終わりの時間をありがとう!2018年の夏の思い出を忘れません!」と今ツアーへの感謝の気持ちを述べ、2019年も爆走し続けることを宣言した。最後は観客全員へ「愛してます!また会おうね!」と締めくくった。
●「NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018」メットライフドーム公演 - セットリスト
M-01. STARTING NOW!
M-02. Angle Blossom
M-03. アノネ〜まみむめ☆もがちょ〜
M-04. Happy Dive
M-05. You have a dream
M-06. 沈黙の果実
M-07. BLUE ROSE
M-08. Late Summer Tale<夏うたアコースティックコーナー>
M-09. SECRET AMBITION
M-10. Invisible Heat
M-11. PARTY! PARTY!
M-12. still in the groove
M-13. Hungry Hungry
M-14. 夏恋模様
M-15. アオイイロ
M-16. Happy☆Go-Round!
M-17. WHAT YOU WANT
M-18. ETERNAL BLAZE
M-19. NEXT ARCADIA
M-20. Exterminate
M-21. FEARLESS HERO
【ENCORE】
EN-01. 残光のガイア
EN-02. 君よ叫べ
EN-03. Birth of Legend
EN-04. POP MASTER
【W/ENCORE】
WEN-01. DISCOTHEQUE
(Photo:kamiiisaka)