俳優の上川隆也が31日、都内で行われた『連続ドラマW 真犯人』(9月23日スタート 毎週日曜 22:00~ 全5話)の完成披露試写会&舞台あいさつに、俳優の小泉孝太郎、女優の内田有紀とともに登壇した。

左から、内田有紀、上川隆也、小泉孝太郎

本作は、昭和49年と平成20年に起きた2つの殺人事件が交差して、未解決のままだった幼児誘拐殺人事件の真相に迫るクライムサスペンス。昭和から平成の時代をまたぎ"真犯人"を追求する刑事・重藤成一郎を川上が、平成の殺人事件の真相を追う刑事・日下悟を小泉が、弟の誘拐殺人事件によって軋轢が生じた家族の絆をふたたび取り戻したいと願う健気な姉・尾畑理恵を内田が演じる。

20代、40代、60代の重藤を演じ分けた上川は、演じての感想を聞かれると「課せられるのもがあるというのが、僕は面白いんですよね。特に今回は事件が一筋縄ではいかないものですし、重藤はその事件に相対して2回負けているので、その壁を常に目の当たりにしているような男が、20年、さらに20年を経て、どのように編成して行くのかというのを考えるのは、演者としては楽しい作業でした」と吐露し、特にこだわった点については「いわゆる彼にのしかかっている重さを、なるべく変化として出していけたらと思っていました」と打ち明けた。

また、理恵を演じた内田は「弟が事件になって行くという深い悲しみとか、人には理解できない苦悩を感じながら生きて行って、自分は幸せになってはいけないんじゃないかという葛藤の中で生きて行く女性だったので、演じている間はすごく辛かったんです」と告白し、「孝太郎君は以前一緒に仕事をさせていただいていて、上川さんとは初共演だったんですが、お2人とも素敵なかたなので、撮影の合間にいろいろお話をしたいなと思っていても、今は自分が演じている女性の人生をともに生きないと嘘になると思いまして、(役に)寄り添うような気持ちで演じていたので、辛い日々でした」とコメント。

そんな内田について、上川は「むしろ、役に入られたときの内田さんのギャップに驚いていました。カメラが回る以前のところでは朗らかで、ひまわりのような方なんですけど、尾畑理恵という影の中で生きているような女性に、一瞬にしてなってしまうので、その瞬発力を毎カットごとに密かに感じていました」と打ち明けると、内田は「よかったです」と安堵の表情を浮かべた。