女優の木村佳乃が、10月期のテレビ朝日系ドラマ『あなたには渡さない』(毎週土曜 23:15~)で主演を務めることが1日、明らかになった。
同ドラマは96年に刊行された連城三紀彦氏の小説『隠れ菊』(集英社文庫刊)を現代版にリメイクするもの。木村演じる上島通子は、突然目の前に現れた夫の愛人・矢萩多衣(水野美紀)から離婚届を突きつけられ、「ご主人をいただきにまいりました」と言われる。どん底に落とされた通子だったが、真っ向から立ち向かうことを決意し、夫を差し出す条件として愛人から6,000万円もの大金を引き出し、割烹料理屋の女将として再スタートを切る。
また、多衣と6年間の不倫関係を続けた末に通子との別れを決意する料亭の板長・上島旬平を萩原聖人が、通子の兄の友人で密かに彼女への想いを抱えていた中堅建設会社社長・笠井芯太郎を田中哲司が演じる。
木村は「最初に『大人のドラマを一緒に作りたい』というお話をいただき、とても光栄でうれしかったです」とオファーを受けた際の気持ちを明かし、「私自身、ドロドロした良質のドラマを見るのがすごく好きなんですよ。小さい頃から親に隠れてコッソリ見ていました。見ちゃいけないって言われれば言われるほど、見たくなるものですよね(笑)」と告白。
水野とは初共演だが、何度も舞台を見に行ったことがあるとのことで、「今回バトルがたくさんあると伺ってドキドキしております…!」と話す。そして「考えてみるとすごく濃い4人ですよね。お芝居バトル、頑張ります!」と意欲を見せた。
そして水野は「普段の生活の中で自分のドロッとした感情を表に出すことはほぼないので、こうして役を借りて相手にバトルを仕掛けたりドロドロした思いをストレートに言葉にして出せたりするのが、とっても楽しみです!」とコメント。木村については、「とても明るくて可愛らしいイメージしかないので、バトルになったときにどういう表情をされるのかが楽しみなのと同時に怖くもあります」といい、萩原については「女を深みにハマらせる得体のしれない色気を持つ役どころがすごく合う方だなと思いますね」と語った。
自身が離婚届を突きつけられた場合は、「私だったらまず旦那さんに確認に行きますね。『こうやって女性から渡されたんだけど、これはあなたも望んでいることなのか』と。それで『そうだ』って言われたら、すぐにハンコを押します。その辺はアッサリしている方だと思いますね」と意外な一面を明かす。その上で「あっさりハンコを押したら、多分フッと覚める瞬間があると思うんです。それでもしもまた戻ってきたら、その時は受け入れますね」と語っていた。
田中は、題材を聞いた際の感想を「怖いです。もう『怖い』しか出てこない(笑)。私生活ではあんまり巻き込まれたくないですが、そこはドラマの醍醐味なので。思う存分グチャグチャしていきたいなと思います」と話し、萩原は「みんなが嫌っているようで、実は大好きな題材だと思います」と分析した。