ドイツを代表するヘッドホン・イヤホンのブランドといえば、マニアでなくともSENNHEISER(ゼンハイザー)の名前はご存知かもしれません。そのゼンハイザーが初の完全ワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless」をIFAで発表しました。
気になる価格は299ユーロ(約38,700円)。いま日本国内で販売されている完全ワイヤレスイヤホンとしてはハイエンドの部類に位置付けられそうです。ヨーロッパでは9月半ばから発売されます。本体カラーはボディのブラックを基調にシルバーのメタルプレートを配置。充電器を兼ねたキャリングケースは表側にファブリックをあしらっています。
スマートフォンなど音楽プレーヤー機器との間でオーディオ信号をやり取りするコーデックは低遅延をメリットにうたうaptX Low Latencyのほか、通常のaptX、AACとSBCに対応しています。音楽再生のほか、ハンズフリー通話もできます。音楽リスニング中に周囲の音が聞けるトランスペアレンシー機能も搭載しています。
会場に展示された実機を試してみました。本体が外耳にフィットして、4サイズが同梱されるシリコン製のイヤーチップと合わせて快適な装着感が得られます。筆者の耳にはぴたりとフィットしたので、遮音性もかなり高め。
ボーカルやメロディ楽器の音が明るく鮮やかにきこえる活き活きとした楽しいサウンドです。各帯域のバランスが整っていながら、大人しく上品にまとまってしまう感じではなく、音楽のエッセンスがほどよく主張してくる感じです。ブースに用意されていた試聴音源がなぜかテクノ、ポップ系のものばかりだったので、日本上陸の際には好みの音源でじっくりと試聴してみたいものです。
左右イヤホンのサイドパネルはタッチセンサー式のリモコンになっていて、左右の長押し操作でボリュームのアップダウンもできます。
左右のイヤホン間はNFMI(近距離磁気誘導)という技術で接続されているので、一般的には音切れが少なく、ノイズも発生しにくいと言われています。確かに大勢のプレス関係者で賑わうブースの中でも安定したリスニングが楽しめました。
イヤホン本体に内蔵するバッテリーによる連続音楽再生時間は最大4時間。ケースで2回フル充電にできるので、合計約12時間は音楽再生に使えることになります。
本体はIPX4相当の防滴・防汗仕様。型番にスポーツという名前は付いていませんが、同社の担当者によれば「スポーツシーンでも活用してほしいイヤホン」なのだそうです。
専用スマホアプリ「Sennheiser Smart Control」を使えば本体のセットアップや音楽再生時の楽曲再生、そしてソフトウェアアップデートの管理も楽々。
日本には年末ごろまでに発売されるのでしょうか。ぜひ実現して欲しいですね。