JR西日本・JR貨物は24日、西日本豪雨(平成30年7月豪雨)の影響で不通となっている山陽本線の代替として実施する伯備線・山陰本線・山口線経由の貨物列車迂回運転について、運転開始日・運転時刻を発表した。
山陽本線は広島・山口地区の一部区間で運転見合わせが続いており、10月中の全線運転再開を見込んでいる。貨物列車も運行できない状況となっていることから、JR西日本・JR貨物は不通区間の代替として貨物列車迂回運転の要請を行い、あわせて運転士の要請・線路等の設備確認・ダイヤ調整なども進めてきた。国土交通省中国運輸局は8月22日、JR貨物「第二種鉄道事業許可」とJR西日本「鉄道線路使用条件設定認可」の申請を許認可。倉敷~新山口間を伯備線・山陰本線・山口線経由で迂回運行することが可能となった。
JR西日本・JR貨物の今回の発表によれば、運転開始日は下りが「名古屋(タ)発 2018年8月28日(火) 〔岡山(タ)発は29日(水)〕」、上りが「福岡(タ)発 2018年8月31日(金) 〔幡生(操)発は31日(金)〕」とのこと。1日1往復、7~8両編成(貨車6~7両を機関車が牽引)で運転され、5トンコンテナの積載可能個数は30~35個とされている。迂回運転を行うルートのうち、岡山貨物ターミナル~米子間は電気機関車EF64形、米子~幡生操車場間はディーゼル機関車DD51形が牽引する。
8月28日から運行開始する下り貨物列車は、名古屋貨物ターミナル駅を20時37分に発車した後、翌日3時47分に岡山貨物ターミナル駅を発車して伯備線・山陰本線・山口線を走行。幡生操車場21時15分着、福岡貨物ターミナル駅23時37分着となる。8月31日から運行開始する上り貨物列車は福岡貨物ターミナル駅を1時55分、幡生操車場を4時34分に発車した後、新山口駅から山口線・山陰本線・伯備線経由で走行。岡山貨物ターミナル駅に22時12分着、名古屋貨物ターミナル駅には翌日7時40分に到着する。
なお、JR貨物は平成30年7月豪雨で被害を受けた地域の1日も早い復興への願いを込め、電気機関車EF64形に「がんばろう岡山」「がんばろう広島」のメッセージを記したヘッドマーク・ラッピングを取り付けると発表している。1両にヘッドマークを掲出、6両にラッピングを施し、岡山貨物ターミナル~米子間(山陽本線・伯備線・山陰本線)で運行する。