映画『コーヒーが冷めないうちに』(9月21日公開)の完成披露試写会が23日に都内映画館で行われ、有村架純、波瑠、伊藤健太郎、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子、塚原あゆ子監督が登場した。
同作は脚本家・演出家として活躍している川口俊和の同名小説を実写化。「本屋大賞2017」にノミネートされ、SNS上では「4回泣ける!」と評判を呼び、84万部を超えるベストセラーとなっている。有村演じる時田数が働く喫茶「フニクリフニクラ」では、店内のある席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという都市伝説があり、不思議な噂を聞いた客が日々喫茶店を訪れる。
松重は薬師丸との共演に、「かれこれ40年前になりますけど、『野性の証明』という映画で薬師丸さんがデビューし、『なんて美しい方なんだ』と思いまして。当時高校1年生の福岡の高校生の私、薬師丸さんがキャンペーンで福岡のデパートに来て、行ったんですよ」と思い出を振り返る。「『うわーかわいいな』と思って、退場するときに近かったので、手を伸ばしたら、薬師丸さんの腕をちょっと触ったんですね。それを告白したのがついこないだのことです」と明かした。
松重は「みなさん、夢は叶うんです!! 思いは叶うものなんです! 会いたいと思う人には会えるんです!」と思いの丈を会場にぶつける。薬師丸は「その時は多分つかまれてびっくりしたと思いますけど」とマナーに苦笑しつつ、「今回は本当に心の奥底で手をつなげたような、そんなお芝居をさせていただけたことが本当にうれしかったです」と感謝した。
また作品にちなみ「戻りたい過去」を聞かれた出演者陣。松重は「戻りたい過去全くございません」と言いつつも、「強いて挙げるなら、高校1年のデパートの屋上で待ってる自分に『お前薬師丸さんと40年後に夫婦役やるよ、キャッ!』と言って帰ってみたいですね」と興奮気味に語った。最後には、松重が薬師丸をエスコートし、会場からも歓声が上がっていた。