JR九州は20日、「久大本線全線復旧 スペシャルムービー 『未来につながる』篇」を公開した。今回公開されたスペシャルムービーは、久大本線の象徴ともいえる特急「ゆふいんの森」の運転再開の様子と、全国から集まった久大本線への思いを印字した風船を地域の人々が飛ばす瞬間を映し出した記念映像となっている。
久大本線は「平成29年7月九州北部豪雨」の影響で、昨年7月5日から光岡~日田間で運転を見合わせていた。復興支援プロジェクト「久大本線 ぜんぶつながるプロジェクト」では、5月7日からスペシャルサイト「久大本線 ぜんぶつながる」を通じ、久大本線への「想い(願い)」を募集。集まったメッセージを風船に印字し、7月14日の特急「ゆふいんの森1号」の運転に合わせて沿線6カ所で空に風船を飛ばし、その様子を映像に収めた。
スペシャルムービーでは、風船を手にした女子高生2人組が学校内で「やっぱり入学してずっと使っていたので、当たり前じゃないんだなっていう。どうやって通学するのか不安な状況でした」と、当時感じた不安を語る。久大本線日田駅の駅長は、「すごい雨だったんですけども、流出した橋梁を目の当たりにしたときは、言葉をなくしまして、唖然としましたね」と被害を目にしたときの様子を話し、当時の橋梁の写真も紹介している。
全国から寄せられ人々の「想い(願い)」として、「この日をずっと待っていました。必ず会いに行くからね」「久大本線沿線が、多くの人で活気溢れますように」「小さな繋がりが大きな支えになりました。ありがとう」といったメッセージが印字された風船も画面に映し出された。
「ゆふいんの森1号」が車両基地を出発する瞬間や、街中をしっかりと走り抜けていく久大本線の様子も見ることができ、復旧の喜びにわく元気な久大本線沿線の姿を感じられる映像となっている。