俳優の綾野剛が主演するテレビ朝日系ドラマ『ハゲタカ』(毎週木曜21:00~)の第5話が、16日に放送された。
同ドラマは04年に刊行され、ベストセラーになった真山仁氏の同名小説が原作。主人公の鷲津政彦(綾野)が、"ハゲタカ"と激しいバッシングを受けながら、不良債権を抱えた銀行や経営不振の名門企業へ買収劇を仕掛け、鮮やかに勝利していく姿を描く。
「ホライズンジャパン・パートナーズ」を解雇された鷲津は、新たに「サムライファンド」を立ち上げ、滝本誠一郎(高嶋政伸)が率いるPCメーカー「ファインTD」とそのバックにいるアメリカの軍需産業ファンドによる国内有数の総合電機メーカー「あけぼの」買収を阻止するため、動き出した。
また「あけぼの」の再生担当役員に就任した芝野健夫(渡部篤郎)は銀行時代、自身の忙しさも原因となり、妻が酒に溺れるようになってしまった。家族と向き合う時間を作るため、数年前に銀行を辞めた芝野だったが、その決断は芝野の家庭を再生の方向へと導いていた。「お前たちにもつらい思いをさせて…」と自責の念を口にする芝野に対して、アルコールから立ち直った妻は「銀行にいた頃より良い顔をしている」と返答。芝野は現在の仕事に誇りを持つのだった。
そして鷲津を裏切り、「ホライズンジャパン・パートナーズ」の新社長に就任したアラン・フジタ(池内博之)は、鷲津が手がけた企業の株を次々と売却していった。「日光みやびホテル」の松平貴子(沢尻エリカ)は、51億円という大金を3週間以内に用意しなくては売却するという突然の通達を受け取り、さらには鷲津が解雇されたことを知り、驚きを隠せない様子。株を売却されてしまった後、鷲津は貴子へ連絡し、「私になにかできることはありませんか」と問う。しかし貴子は「この9年間でホテルは変わりました。その時間をくれたのは鷲津さんです。もう充分ですから」と電話を切るのだった。
「あけぼの」の会長・新見哲平(竜雷太)は滝本にそそのかされて、現社長・諸星恒平(筒井道隆)を解任した。芝野は「あなたはそれでも大会社のトップですか。はっきり言います。この会社をダメにしたのはあなたです。あなたに『あけぼの』の未来をつくることはできません!」と会長に宣言し、その場を去るのだった。
とはいえ、諸星を解任し、会長の方針に従い「あけぼの」は「ファインTD」との統合へと動く。手がないと絶望する諸星と芝野に対して、鷲津は「我々はまだ負けたわけではありません。ここからが本当の勝負です。まだ手はある」とTOB(株式公開買い付け)を仕掛けることを宣言した。
23日放送の第6話では、思いがけない先制攻撃に対し、滝本はさまざまな方法で手を引かせようと画策する。しかしそれでも鷲津が引かないと知ると、滝本はマスコミを巻き込んだ鷲津に対するネガティブキャンペーンを開始する。