米Twitterが8月16日 (現地時間)から、予告通りに「User Streams API」や「Site Streams API」などの提供を終了させるプロセスを開始した。サードパーティのTwitterクライアントの動作や機能に影響が及ぶ変更であり、同社のRob Johnson氏が公式ブログに「Investing in the best Twitter experience for you」を投稿、変更の狙いを説明すると共に利用者や開発者に理解を求めた。
Twitterは、データ機能やデータアクセスにフォーカスしてユーザーの利用体験を向上させる改革を進めている。近年同社は、関連するツィートや動画の発見の高速化、Twitterデータやダイレクトメッセージのコントロール改善、アクセシビリティ・サポートの向上、Momentsや「もっと探す」、Periscopes、投票機能、ブックマークといった機能追加や強化を行ってきたが、それらの多くはTwitterがコントロールするアプリで実現している。そうした利用体験にフォーカスした改革は、見方を変えるとTwitterのアプリおよびWebサイトを優先する改革を意味していた。2017年4月に「Account Activity API」のベータ版とDirect Message APIのエンドポイントの提供を開始、今年5月にAccount Activity APIの正式提供と共に、User Streams APIとSite Streams APIを8月16日に廃止する計画を明らかにした。
User Streams APIが廃止されれば、サードパーティのクライアントアプリでタイムラインのリアルタイム更新が難しくなる。既存のクライアントソフトの多くが機能やサービスの大規模な変更、またはビジネスモデルの見直しを余儀なくされることから、Talon、Tweetbot、Tweetings、Twitterrificの開発者が「Apps of a Feather...Stick Together」という共同で開設したWebサイトを通じて、Twitterに再考を求める活動への協力を他の開発者に呼びかけていた。
User Streams APIとSite Streams APIの廃止は、下記のように16日から一週間をかけて行われる。
- 8月16日〜20日:1時間オフ、5時間オンの繰り返し
- 8月20日〜21日:2時間オフ、4時間オンの繰り返し
- 8月22日〜23日:3時間オフ、3時間オンの繰り返し
- 8月23日 (16:00 UTC):完全オフ
Twitterが長い時間をかけて移行に取り組んできたため、多くのTwitterクライアントが変更への対策をすでに講じている。例えば、Tweetbotは15日にリリースしたバージョン4.9で、「Timeline streaming on WiFi」を無効化して1〜2分ごとのリフレッシュに切り替え、プッシュ通知機能を大幅に縮小、アクティビティと統計のタブを削除した。