アカデミー賞に今後、「人気映画賞」が加わる。この新部門は、主催者の映画芸術科学アカデミーの理事会で承認された三大改革のうちの1つで、批評家ではなく観客からの人気を得た作品を表彰するものになるという。
さらに理事会は、2020年の授賞式の日取りを例年より早め、「世界中の視聴者」に向けて式の放送時間を3時間に短縮するプランを発表している。
今回の新部門の設立は、長年妥当性の欠如に拍車がかかってきたと批判される同賞への歯止めを狙ったもののようだ。映画ファンの中には、アカデミー賞は、最も観客を集めた作品を無視していると訴える者もいて、例えば、マーベルのチャドウィック・ボーズマン主演作『ブラックパンサー』は、13億ドル(約1400億円)もの大ヒットを記録したものの、賞を総なめにすることもなく、同作品のような映画を「人気映画賞」に押し込む目的なのではとも言われている。
しかし、製作の現場は確実に変わりつつあり、ライアン・クーグラー監督『ブラックパンサー』に出演したルピタ・ニョンゴは以前、マーベルがこのような脚本を書いたことに驚きを隠せなかったと告白していた。
「マーベルに呼ばれて、ライアンが『ブラックパンサー』で私を起用することに興味を持っていると言われた。それに関して彼と話したけど、何もかも秘密だった。でも、彼の最初のアイデアを聞いて、私は『ちょっと待って。これってマーベル映画なの?』って思ったわ」
(C)BANG Media International