節約や健康につながるお弁当作り。「大変そう」「時間がない」「続けられるかな」と不安に思う人もいるかもしれません。確かにインスタ映えするような品数も彩りも豊富なお弁当を毎日続けようとしたら、無理な話。でも、自分が食べるお弁当なんだから、手抜き上等で気軽に始めてみてはいかがでしょう。
夕ご飯や朝ご飯の残りだってOK
お弁当というと、朝からきちんと調理したものを詰めて持っていかなくてはいけないと思う人もいるかもしれません。でも、何種類ものおかずを毎朝作ろうとすれば、それははとてもハードルが高いです。
残り物というといい印象がないかもしれませんが、そもそも一人暮らしであれば、作った料理が一度に食べきれないことなんてよくあること。それをお弁当箱に詰めましょう。お弁当用として、あえて残すというのもひとつの手です。
お弁当箱では難しいカレーやシチュー、スープなどの汁物もスープジャーがあればお弁当にできます。しっかり漏れずに持ち運びでき、朝入れていけば昼時までほかほか。温かいものが食べられるのが魅力です。
冷凍食品やレトルトを上手く使おう
「残り物もなければ、作るのも面倒くさい」なんてときは冷凍食品やレトルト食品が便利です。節約面から考えると、自分でおかずを作るよりは高くつくことが多いですが、コンビニ弁当や外食をするよりは安く済みます。ご飯をお弁当箱に詰めて、あとは持参したレトルトのカレーや丼の素をかければ、ちゃんとお弁当になります。
コンビニ弁当や外食をすると、お金がかかるというだけでなく、「その日に食べたいもの」「値段」といったことが優先されて、栄養やカロリー、塩分など健康面は後回しになりがち。冷凍食品やレトルトであっても、家から持っていくことで、自分が食べるものへの意識が高まります。
火や包丁を使わないと洗い物が減る
お弁当のおかずから自分で作りたい人のための時短のコツとして、できるだけ火や包丁を使わないことが挙げられます。火を使うということは鍋やフライパンを使うということ。包丁を使うということはまな板も使うということ。すると、大きな洗い物や片づけが増えて、時間がかかってしまいます。
一人分のお弁当用であれば、量もそれほど多く必要ありません。例えばブロッコリーを茹でるのであれば、わざわざ鍋を出さなくとも、ラップに包んで電子レンジでチンすればOK。食材にもよりますが、包丁ではなく、キッチンばさみで切るようにすると、ぐっと時短につながります。
「毎日必ず」を止めるとラクになる
「お弁当を作る」と決めてから、一日でも休むと、罪悪感にかられてしまう人がいます。でも、何事でも続けるためには無理をしないことが大事。忙しかったり、疲れていたり、冷蔵庫に何もない日もあるでしょう。そんなときには無理せず休む。
ただ、一度休むとズルズルやらなくなってしまうという人もいるかもしれません。それなら「お弁当は一週間に一度でOK」「ご飯だけでも持っていけばOK」といった「これなら絶対にできる」というルールを決めるのがおすすめ。自分で作った料理の味は安心感はあっても、飽きてしまうこともあります。「週に一回は外食する」という嬉しいルールを作っておくのもいいですね。
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー:河野真希
ウェブや雑誌など各種メディアで、料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを目指すライフスタイルを提案。著書に『ひとり暮らしの季節ごよみ』(祥伝社)、監修本に『家事のお手本-大人のたしなみ賢いくらし』(泉書房)『頑張らなくても素敵に暮らせる「夜だけ家事」で快適シンプル生活』(双葉社)などがある。
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