シャープは8月30日、プラズマクラスター加湿器の新モデルで、最大加湿量が750ml/hの「HV-H75」および最大加湿量が550mlの「HV-H55」を発表しました。9月20日に発売します。2製品の違いは加湿容量やプラズマクラスター適用面積などで、機能差はありません。
価格はオープンで、推定市場価格はHV-H75が27,000円前後(税別)、HV-H55が23,000円前後(税別)。HV-H75とHV-H55(HV-H75/H55)の注目ポイントはズバリ「給水のしやすさ」です。
冬になると空気が乾燥して、肌や喉の乾燥、風邪などのリスクが高まります。厚生労働省もインフルエンザ予防として「適切な湿度(50%~60%)を保つこと」と告知しているように、冬の湿度コントロールは重要。ところが、せっかく加湿器を購入しても一定のユーザーは加湿器を使わなくなってしまうのだそう。シャープによると、理由の第1位は季節が変わると加湿器が必要なくなるため、そして第2位は「給水が面倒だから」です。
加湿器の「タンク問題」を解決した
加湿器の給水の面倒さには、さまざまな要因があります。ひとつは給水時に専用タンクを持って歩く必要があること。たとえば、寝室に加湿器を置いている場合、「さあ寝るか!」と思ったときに「寝室にいく」「加湿タンクを取り外す」「台所のシンクで給水」「寝室に戻ってタンクセット」と、必要な手間と移動が多いのです。給水するシンクは1階、加湿器が2階、なんて場合はますます給水が面倒。
このため、最近は加湿器のタンクを取り外さず、直接水を注げる「直接給水式」の加湿器も発売されています。ところが、直接給水式の加湿器は、本体の水タンクが外せない製品が多く、タンクの掃除が大変というデメリットもあるのです。
今回のHV-H75/H55は、給水に関する悩みを「2WAY方式」にすることで解消。本体上部から直接水を注いでもいいし、本体下部の給水トレーを取り外してシンクに持っていくのもアリです。直接給水できるので、寝室に加湿器を置いている場合、寝る前にシンクでペットボトルややかんなどの容器に水を汲んで寝室へいけば、シンクから寝室までの「片道」で給水完了。寝室とシンクを「往復」する必要がありません。
トレーがバケツ型で給水も掃除も手軽
給水トレーにも使いやすさの工夫が随所に見られます。まず、上部にフタがないバケツ型の形状をしています。一般的に加湿器の給水タンクは、フタのついた細長い形が多いのですが、バケツ型なので給水やセットのためにフタを開け締めする手間がありません。
また、バケツ形状なので水の注ぎ口が広く、給水しやすいのもメリット。高さも約17cmと据え置き型加湿器のタンクとしては低めです。シャープによると、従来の加湿器タンクは高さがあったため、給水は「大きい台所のシンク」で行う家庭が多かったのだとか。背の低いバケツ型なら家にある小さめのシンクでも給水しやすいので、家じゅうのシンクが利用しやすいといいます。
清掃しやすい
加湿器はタンク内の水分を空気中に放出する機器。蒸発した水分を家族が吸い込むもののため、「清掃のしやすさ」も重要です。HV-H75/H55は、吹き出し口や吸水口、給水カバーなど、取り外せるパーツはすべて水洗い可能。
吹き出し口からタンクまでの通路は大きめにスペースを用意しているため、タオルを入れて掃除することもできます。シャープによると「風と水の通り道はすべてお手入れできる」そうです。
ちなみに、HV-H75/H55は、タンク内にセットすることでヌメリや臭いを抑える加湿器用カートリッジ「Ag+イオンカートリッジ FZ-AG01K1」を利用できます。こちらは別売りで、希望小売価格は900円(税別)です。