銚子電気鉄道は8月3日、新名物「まずい棒」の販売を開始する。「ぬれ煎餅」に続く新たなお土産と位置づけ、経営健全化の一助とする考えだ。
「まずい棒」は棒状のスナック菓子で、食品らしからぬ商品名は「このままでは経営がまずい」ことを表現した。銚子電気鉄道は収入の約7割が「ぬれ煎餅」の販売によるもので、「もはや鉄道会社ではなく、せんべい屋と言われている」と自虐するほど。だが、近年は「ぬれ煎餅」の売行きが不振な上、国の補助金も減少しており、危機的な状況に陥っているという。
そこで、同社が夏に実施している「お化け屋敷電車」の企画・演出を担当する怪談蒐集家の寺井広樹氏が「ぬれ煎餅に続くヒット商品を」と「まずい棒」を考案。ホラー漫画の重鎮である日野日出志氏がパッケージを手がけた。パッケージにも描かれている制服姿のキャラクターは、その名も「まずえもん(魔図衛門)」。「まずい……」という言葉に反応して魔界からやって来る異星人で、銚子電鉄のファンとのこと。
肝心の中身について、同社は「まずいものをお客様に販売する訳にはいきませんので正直、美味しいです」とPRする。当初はコーンポタージュ味のみだが、今後バリエーションを増やしていく考えだ。価格は15本セットで600円、バラ売りは1本50円。8月3日から運行開始する「お化け屋敷電車」のほか、犬吠駅や「ぬれ煎餅駅」(お土産売店)などで販売する。8月10日頃からネット販売も始める予定だ。