説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『アプリの通知回数って規制されないんですか?』という質問に答えます。
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確かに、やたらめったら通知を送信してくるアプリがありますね。具体名は伏せますが、ニュースアプリはその代表格でしょう。最新のニュースを可能な限り速く読者へ届けることがアプリの存在意義ですから、こればかりは仕方ありません。目障りに感じた場合は、通知を停止するかアプリを削除することが有効な対策です。
しかし、通知回数が多いのはニュースアプリだけではありません。タイムセールス開催を知らせる通販アプリ、メッセージの到着を知らせるSNSアプリなど、ジャンルを問わず通知回数は増加傾向にあります。アプリの数が増えるにつれ通知回数が増えると実感しているiPhoneユーザも多いのではないでしょうか?
その通知回数ですが、アプリごとに"1日最高○○回"といった制限は課されていません。Apple Push Notificationサービス(APNs)に定義された方法に従っていれば、アプリの受信を許可したユーザに対し通知を送信することは自由です。
ただし、通知として送信するデータは1回あたり最大4キロバイトという制限があります。何万、何十万という購読者(通知の受け取りを許可したユーザ)に対しデータを送信する方法も単純ではなく、実際にはクラウド上の複数のサーバに分散させるなど運用上の工夫がなされています。サーバの利用は無償ではなく、送信に係わる負荷の問題もありますから、運営側の都合によりおのずと"ほどほどの回数"に落ち着くというわけです。
それに、通知件数を増やし過ぎるとユーザに敬遠されます。もしもの話ですが、10秒おきに通知を送りつけてくるアプリがあったとしたら、ほとんどの人がアンインストールしてしまうのではないでしょうか(その前に、Apple側からDoS攻撃と判定され接続を切断されるでしょうが)。通知が多すぎると感じた場合は、ユーザ側で通知の受け取りをオフにするかアプリを削除することが、現時点での解決策です。