米Appleは7月24日 (現地時間)、macOS High Sierraのアップデート「macOS High Sierra 10.13.6 Supplemental Update」をリリースした。7月9日にリリースした「macOS High Sierra 10.13.6」を補足するアップデートで、「Touch Bar搭載MacBook Pro (2018)」の減速問題を修正する。
MacBook Pro最新モデルの減速問題は、YouTubeでPCやスマートフォンなどを紹介しているDave Lee氏が「MacBook Pro 15 (2018) - Beware the Core i9」というYouTubeビデオで最初に指摘した。同氏がCPUオプションで選択できる最上位のIntel Core i9を搭載した15インチモデルで、CPUに負荷のかかる作業を行ったところ、本体内部の熱の上昇と共にCPUの動作周波数が大きく抑えられることに気づいた。その状態のパフォーマンスは、2017年のCore i7搭載モデルを下回る。試しに2018年Core i9搭載モデルを冷凍庫に入れ、熱の上昇を抑えてベンチマークをとってみると、2017年Core i7搭載モデルを圧倒する性能だった。
macOS High Sierra 10.13.6補足アップデートの説明で、Appleは「Touch Bar搭載MacBook Pro (2018)の安定性と信頼性を向上」としているのみだが、米メディアに送ったステートメントの中で、減速問題を修正するアップデートであることを認め、不具合について謝罪している。
ステートメントによると、ファームウェアのデジタルキーの不足が熱管理システムに影響し、正常なクロック周波数の調整が行われなかった。減速に関しては、Core i9に対する冷却性能の不足を疑う声もあったが、補足アップデートによるファームウェア修正のみで、Touch Bar搭載MacBook Pro (2018) が本来のスピードを発揮できるようになるという。