JR西日本は24日、おおさか東線の新駅、JR淡路駅の駅舎・ホームなどを報道関係者らに公開した。おおさか東線は2008年3月に久宝寺~放出間が開業。現在は2019年春開業をめざし、新大阪~放出間で工事が進められている。

  • おおさか東線の新駅、JR淡路駅(西側)の外観。阪急電鉄の淡路駅から歩いた場合、こちらの西側に着く

同日、おおさか東線新大阪~放出間に開業する新駅の駅名も発表。新大阪方から順に「南吹田(みなみすいた)」「JR淡路(じぇいあーるあわじ)」「城北公園通(しろきたこうえんどおり)」「JR野江(じぇいあーるのえ)」と決まった。4駅とも新大阪~放出間開業と同じく2019年春の開業を予定している。

今回、報道公開されたJR淡路駅は、南吹田駅から約1.3km、城北公園通駅から約2.1kmの距離に位置し、駅周辺には阪急京都本線・千里線の淡路駅がある。JR淡路駅から阪急電鉄の淡路駅まで、徒歩5分ほどだった。

JR淡路駅は2面2線の高架駅となっており、報道公開が行われた時点ではホームの乗車位置を示すステッカーが6両分のみ用意されていたが、各駅ともホームは8両編成対応になるとのことだった。JR淡路駅を新大阪方から眺めると、阪急京都本線・千里線の他に東海道新幹線の高架も見える。また、阪急京都本線・千里線では高架化工事が進められており、JR淡路駅付近にあるJRの架線柱が低いことに気づく。JR西日本の担当者によると、阪急電鉄の高架化に対応するため、低い架線柱を用いたとのことだった。

  • JR淡路駅の1番線ホーム(新大阪駅方面)から新大阪方向をのぞむ

  • ホームの新大阪方から阪急電鉄の車両が見られる。写真の車両は3300系

  • ホームからの新大阪方向を眺めると、右側にある架線柱だけ低いことがわかる

  • エスカレーター側壁にピンク色の装飾が見られる。壁面にもピンク色が施され、丸型にデザインされた装飾はエスカレーター・階段への誘導を意味するという

  • JR淡路駅の駅舎内部。梅の花と水の流れをモチーフとした柱が目立つ

駅舎は「菅原道真と淡路」のコンセプトにもとづきデザインされる。そもそも「淡路」という地名は平安時代、菅原道真が中州であったこの場所を淡路島(兵庫県)と間違えたことに由来する。そのため、ホームの壁やエスカレーター・階段の側壁には菅原道真らしく、梅の花の色を模したピンク色に塗られていた。エレベーターの壁や入口の天井もピンク色が使われおり、華やかな雰囲気に包まれている。

JR淡路駅の駅舎内において、とくに目立ったのが改札前にある柱だった。この柱は梅の花と水の流れをモチーフとしており、柱が浮き上がるように工夫されている。昼と夜によっても見え方が異なるとのこと。無味乾燥な駅にならないように、細部のこだわっている印象を受けた。

  • JR西日本近畿統括本部大阪支社長の川井正氏らが記者会見。新大阪~放出間開業により、大阪東部地域から新大阪駅へ直結し、東海道・山陽新幹線との接続が良くなることを強調していた

この日は報道公開に続き、おおさか東線新大阪~放出間に開業する新駅4駅の駅名を発表する記者会見が行われた。新駅4駅のうち、JR淡路駅の他にJR野江駅も他社線と接続する駅となり、京阪本線(野江駅)や地下鉄谷町線(野江内代駅)に乗り換えられる予定だ。延伸区間開業後の詳細なダイヤと運賃は現時点で未定とあったが、記者会見の会場に掲出されたポスターを見ると、新大阪~JR野江間が大人180円(こども90円)となっていた。

なお、延伸区間開業後のおおさか東線を走る車両に関して、記者会見を行ったJR西日本近畿統括本部大阪支社長、川井正氏は現時点の計画と前置きした上で、「現在、おおさか東線で走っている201系関西線色が主体になると思う」と発言した。

  • JR淡路駅東側の外観

  • 駅入口の天井はピンク色に塗装されている

  • JR淡路駅の構内図

  • 駅コンコースに設置されたトイレ

  • 多目的トイレの内部。車いすでも余裕のある広さ

  • 男性用個室トイレ

  • 個室にはベビーチェアが付いていた

  • JR西日本若手社員が設計した洗面所。明るい雰囲気に

  • 階段の手すりも赤系の塗料が使われている

  • 1番線ホームから放出方面の眺め

  • 1番線ホームの後方からの眺め

  • 1番線ホーム後方から放出方面の眺め

  • ホーム上の乗車位置案内

  • 8両編成対応を示すサインも

  • ホーム上にある待合室

  • エスカレーターの扉もピンク色だ