約1カ月後の8月28日、Surface Goが国内で発売される。筆者の周りでSurface Goの話になると、必ずと言ってよいほどPIPC(プリインストール版Office)が話題の中心になっている。筆者の見解は既報のとおり、個人向けモデルでもOffice Home&Business 2016を含まないモデルを用意すべきだと考えている。
それを踏まえたうえで今回は、大型量販店で個人向けSurface Goの上位モデルを注文した。法人向けSurface Pro LTE Advancedのように認定Surfaceリセラーに注文することも考えたが、一般的なECサイトと異なりWebで注文完了とならないため、このような決断となった。
注文後に他メディアの情報でAmazon.comからもSurface Goを注文できることを教わった。その記事によれば50ドルほどの追加費用で購入できるという。もっとも故障時のサポート対応など煩雑な手間がかかるため、これがベストな選択肢とは言いがたい。
合わせて個人向けモデルのOSはWindows 10 Homeである。HomeエディションではWindows Updateによる更新を一時停止する機能を備えていないため、仕事では使い勝手が悪い。Windows 10 Proにアップグレードするには追加費用が必要だ。
ざっと計算すると、64,800円(本体)+15,400円(Surface Go Signatureタイプカバー)+13,824円(アップデート費用)=94,024円。上位モデルになると112,024円と10万円を越える(本体およびタイプカバーは参考価格を元に計算)。持ちあることを考えれば、自宅/職場用と携帯用の24W電源アダプター(5,400円)も必要だろう。
こうしてみるとSurface Proよりは安価だが、Surface Goは決して安価なデバイスでないことが分かる。とはいえ、それでも「小ささは正義」だ。日々持ち歩くデバイスは一定レベルの能力を供えると同時に、軽さが重要だ。特に今年のような炎暑となると、重い荷物を抱えるだけで労働意欲が低下する。"軽量"という1点においてもSurface Goの価値は大きい。
冒頭に戻るが、目下の悩みどころはPIPCの使い道である。筆者は一般法人向けのOffice 365 Business Premiumを契約しているため、PIPCを使うどころか、過去のライセンスも余らしている状態だ。しかし、PIPCの単体譲渡は禁止されているため、誰かに渡すこともできない。Surface Goを購入することで、さらなる余剰が生まれてしまう。
日本市場ではPIPCが重要という指摘はあるが、日本マイクロソフトには使わないPIPCがある状況を考慮し、個人向けにもOfficeなしのSurface Goを投入してもらいたい。
阿久津良和(Cactus)