俳優の綾野剛が主演するテレビ朝日系ドラマ『ハゲタカ』(毎週木曜21:00~ ※初回15分拡大)が19日にスタート。番組平均視聴率は、関東地区で11.9%、関西地区で15.7%と好スタートを切った(ビデオリサーチ調べ)。
同ドラマは04年に刊行され、ベストセラーになった真山仁氏の同名小説が原作。主人公の外資ファンド代表・鷲津政彦(綾野)が、"ハゲタカ"と激しいバッシングを受けながら、不良債権を抱えた銀行や経営不振の名門企業へ買収劇を仕掛け、鮮やかに勝利していく姿を描く。
初回では、銀行からの過剰融資に溺れ、放漫経営をした結果、債務超過に陥った老舗料亭の社長・金田(六角精児)が登場。金田に「ハゲタカ」呼ばわりされた鷲津は、「我々をハゲタカと呼ぶなら、自分が食い荒らされるだけの腐った肉だということを自覚しろ。日本をここまで腐らせたのは、あんたのような無能な経営者だ」と一喝した。
しかしその後、後悔の念を吐露し「終わりだ。なにもかも……」とつぶやく金田に対して、鷲津は「あなたはまだ生きている」と声をかけ励ましていた。今後も鷲津が対峙(たいじ)する経営者に対し、どのような言葉をかけるのかにも注目だ。
鷲津が他にも対峙するのは、大手銀行のひとつである三葉銀行。鷲津率いる外資ファンドに丸め込まれた資産流動化開発室の室長・芝野健夫(渡部篤郎)に対して、上司の飯島亮介(小林薫)は「三葉のためだったら、少々汚いことでもする覚悟を持て」と言いながら、首を掴んで引き寄せ、おでことおでこを合わせるという場面もあった。
そして今作では、沢尻エリカが演じるホテルウーマン・貴子が登場する。綾野と沢尻の共演は、今回が3度目。制作発表記者会見では、これまでの作品と違い、真面目なやり取りの芝居が多いため、「恥ずかしい」と話していた両者だが、2人が演じる鷲津と貴子が、今後どのような形で対峙していくのかにも期待が高まる。
また、劇中では大蔵省のロビーで割腹自殺をした羽織袴の男性の姿も描かれていた。正体はまだ明かされていないが、鷲津はその光景を思い浮かべながら、「やっと始められる…」との言葉をつぶやいた。そこには鷲津が日本に戻ってきた本当の理由が隠されているのか。
一見難しそうでありながら、実は女性も楽しめるエンタメドラマとなっている『ハゲタカ』。26日放送の第2話では、鷲津がふたたび三葉銀行の前に立ちはだかる。鷲津は、経営者一族の浪費と乱脈経営で債務超過に陥り、三葉が債権を抱える日本有数の寝具メーカー・太陽ベッドをバイアウトしようと考えるが、女社長・瑞恵(かたせ梨乃)にまともに話も聞かれぬまま追い返される羽目になる。しかしその後、様々な手を使い、経営陣にさらなるプレッシャーをかけていく。