自宅やレンタルオフィスなど会社から離れた場所で仕事をする「リモートワーク」や「在宅勤務」。新しい働き方として近年注目を集め、導入する企業も増えていると言われるが、あなたはこの制度についてどう感じているだろうか。
そこで今回は、マイナビニュース会員503名を対象に「リモートワーク/在宅勤務」に関する、こんなアンケート調査を行った。
Q. あなたの職場に、リモートワークまたは在宅勤務の制度は必要だと思いますか?
はい 48.7%
いいえ 51.3%
「必要だと思う」と答えた人の意見
通勤時間を削減できる
- 「通勤時間分も仕事が出来て効率的だから」(54歳男性/精密機器/営業関連)
- 「出勤、帰社等の時間が無駄だと思う。報告等はメールで十分」(41歳男性/専門商社/営業関連)
- 「通勤に時間がかかりすぎる」(55歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
- 「通勤時間が無駄と感じるから」(45歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
仕事と私生活が両立できる
- 「育児や介護などの事情がある社員のため」(38歳女性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
- 「子供の面倒を見る必要がある女性社員が社内に多いため、リモートワークは役に立つと思っている」(47歳男性/流通・チェーンストア/IT関連技術職)
- 「育児やペットの世話をしながら仕事ができるから」(50歳男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)
- 「子育て、介護の必要性がでたときに退職を選ばず、幅広く働いていける会社であって欲しいので」(38歳男性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
仕事がはかどるから
- 「プレッシャーから解放された空間で仕事をすればはかどるから」(51歳男性/その他/その他・専業主婦等)
- 「業種によってはその方がはかどるケースもあるという点で」(42歳男性/サービス/専門サービス関連)
- 「ホワイトカラーの生産性を上げるには、くつろげる場所で発想力を発揮して成果を生む必要があり、その仕事環境として在宅は最適であると思うから」(57歳男性/その他金融/営業関連)
出社しなくても仕事は可能だから
- 「出社しなくてもパソコンがあれば可能な仕事も多いので」(53歳男性/輸送用機器/営業関連)
- 「毎日、職場にいなければいけない仕事ではない」(46歳男性/公益・特殊・独立行政法人/事務・企画・経営関連)
- 「校正の仕事なので、必ずしも会社で行わなければならないものではないから」(38歳男性/教育/クリエイティブ関連)
その他
- 「生活に合わせた色々な働き方があってもいいと思うから」(38歳男性/教育/専門サービス関連)
- 「激務なので自宅で作業したい時がある」(42歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
- 「家にいる機会が増えるとリフレッシュにつながる」(35歳男性/公益・特殊・独立行政法人/公共サービス関連)
「必要だと思わない」と答えた人の意見
職種的に難しいから
- 「接客業のため、お客様との時間を設けてこそ売り上げにつながるから」(26歳女性/百貨店/その他・専業主婦等)
- 「専門的な機械や道具が必要な仕事なので在宅では難しい」(48歳男性/その他/技能工・運輸・設備関連)
- 「物流倉庫で働いているので、在宅勤務はあり得ない」(50歳男性/物流・倉庫/その他・専業主婦等)
- 「教育現場なので、対面式でないと難しい」(54歳男性/教育/専門サービス関連)
個人情報・機密情報の漏洩リスクがある
- 「個人情報を扱うから」(35歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
- 「機密情報の漏洩などセキュリティ管理が整っていないから」(32歳男性/その他電気・電子関連/メカトロ関連技術職)
- 「業務内容に関して機密事項が数多くあり、また、職場でなければできないことも多くあるので」(60歳男性/輸送用機器/メカトロ関連技術職) *「個人情報を取り扱うため在宅ワークは不向き」(44歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
対面でのコミュニケーションが大切だから
- 「業務上の連携にて顔を合わせて仕事をする必要性があるため」(44歳男性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
- 「顔を合わせてコミュニケーションを取る事は、仕事の上で大事な要素だと感じるから。ただし、事情がある人に対しては良い取り組みだと感じています」(46歳男性/システムインテグレータ/IT関連技術職)
家では集中しにくい
- 「家で仕事ははかどらないから」(35歳男性/化粧品・医薬品/事務・企画・経営関連)
- 「家より職場のほうが仕事に集中できそう。家だと他の誘惑が多いので気が散る」(45歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
仕事とプライベートが曖昧になる
- 「プライベートの時間がなくなる」(39歳男性/専門商社/営業関連)
- 「プライベートと仕事はキッチリ分けたいので、家にまで仕事を持ち込みたくない。職場というより私の問題ですね」(44歳女性/半導体・電子・電気機器/事務・企画・経営関連)
その他
- 「在宅勤務は外注と同義語になってしまうのでは?」(43歳男性/ディスプレイ・空間デザイン/建築・土木関連技術職)
- 「リモートにするメリットがひとつもない」(44歳女性/その他/その他・専業主婦等)
- 「在宅ワークのイメージが全く湧かない」(51歳男性/ソフトウェア・情報処理/事務・企画・経営関連)
- 「家で仕事をしたくないし考えたくない」(30歳女性/その他/その他・専業主婦等)
■総評
自分の職場において、リモートワークまたは在宅勤務の制度が必要だと感じている人は48.7%。必要ないと答えた人が51.3%と上回る結果となった。
賛成派の意見としては「通勤時間の削減」をあげた人が多く、「出勤時間を無駄にすることなく効率的に仕事ができる」「通勤ストレスからの解放」といったメリットがあげられた。毎日の通勤は時間だけでなく、体力的にも精神的にも消耗するため、働く場所が柔軟になればかなりのストレスが解消できるのかもしれない。
さらに、在宅勤務には、仕事と育児や介護といった私生活が両立できるというメリットも。さまざまな事情で家をあけられない人にとっては、とてもありがたい制度だろう。企業にとっても、採用した人材を手放さずに済むというメリットがあるようだ。その他にも、交通渋滞の解消に繫がるという意見や、家で好きな時に仕事ができる、業務がはかどるといった意見が寄せられた。
その一方で、「労働時間が長くなりそう」という指摘も。在宅勤務は仕事終わりが曖昧というイメージから、うっかりすると長時間勤務になるのでは?と、不安に思う人も少なくないのだろう。自由度が高い分、自己管理能力や、時間管理能力が求められそうだ。
さらに、個人情報や機密情報の漏えいといったセキュリティ面の懸念や、「インチキする奴がいそう」「家だと他の誘惑が多いので気が散る」といった問題点があげられた。
ライフスタイルにあわせた働き方が増えることは素晴らしいことだが、それぞれにメリット・デメリットがあることを忘れずに採用していきたいものだ。
調査時期: 2018年6月21日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 503名
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません